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ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)VSトミー・カーペンシー(アメリカ)
L・ヘビー級10回戦(2019年4月12日)
ラミレスは、39戦全勝25KO、27歳。WBO世界S・ミドル級チャンピオン。
昨年12月にジェシー・ハートに判定勝ちし、初防衛に成功しています。今回はL・ヘビー級進出への試運転となります。
カーペンシーは、36戦29勝18KO6は1分け、33歳。元NABA北米L・ヘビー級チャンピオン。
2度の世界挑戦の実績があります(いずれもタイトル獲得に失敗)。現在3連続KO勝利中です。2016年には、オレクサンダー・クボジークからダウンを奪いましたが、6RTKO負けを喫しています。
体格では全く問題なし
サウスポー対決です。ラミレスが右ボディブローで先手を取ります。カーペンシーも応戦しますが、ラミレスはまだ様子を見ていますね。体格面では全く遜色なさそうです。
2ラウンドに入って、ラミレスが少しギアを上げてきました。しかし、カーペンシーも負けずに応戦しますが、ラミレスのペースになってきています。
カーペンシーはボディワークを使って、ラミレスのパンチをうまくガードしています。ラミレスは積極的に打って出ますが、なかなかクリーンヒットを当てられません。
解説陣は、カーペンシーが「上手く戦ってる」と言っていますが、明らかにラミレスのパワーに押されて手数が減ってきています。「わしボク」にはやや逃げ腰に見えます。
4ラウンドにはラミレスが右ジャブを多用します。しかし、左はカーペンシーが上手くボディワークを使ってかわしています。ラミレスは構わず左右のパンチを放って、カーペンシーを追いつめます。
突然のギブアップ
ところが、4R終了後のインターバルで、カーペンシー陣営がギブアップしたようです。まだ、十分戦えそうな気はしますが、このままの流れでは、勝機がないと判断したのでしょう。予想以上にラミレスのプレッシャーが強かったのかもしれません。
試運転としてはやや不完全燃焼ですね。L・ヘビー級に階級を上げるには、もう1試合ぐらい必要かもしれんませんね。動きにややキレがなかったように思います。
Lヘビー級はレベルが高いぞ
重量級では、S・ミドルははっきり言って、ややレベルが低い感じがしますね。しかし、Lヘビー級の王者は錚々たるメンバーがそろっていますよ。
WBC オレクサンダー・クボジーク(ウクライナ) 15戦全勝12KO。
WBA ドミトリー・ビボル(ロシア) 16戦全勝11KO。
IBF アルツール・ベテルビエフ(ロシア) 13戦全勝13KO。
WBO セルゲイ・コバレフ(ロシア) 37戦33勝28KO3敗1分け。
ラミレスに勝機があるとすれば、やはり全盛期を過ぎたコバレフでしょう。「わしボク」としては、是非ベテルビエフと対戦してほしいですね。