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ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)VSハビブ・アメド(ガーナ)
WBO世界S・ミドル級タイトルマッチ(2018年2月3日)
(出典:WOWOW)
ラミレスは36戦全勝24KO、26歳のサウスポー。
ジョー小泉さん曰く「スーパースター候補」です。
しかし、これが3度目の防衛戦ですが、世界戦では持ち前の強打を発揮できず、いずれも判定決着に終わっています。
今日は、圧倒的なKO勝ちで「スーパースター候補」をアピールしたいところです。
アメドは26戦25勝17KO1敗、27歳。WBO4位。海外での試合はこれが初めてとなります。
なかなかスピードがあり敏捷な動きのアメド
ラミレスが11㎝も大きいので、リング上で対峙した両者は、2階級は違うのでは思うほどの体格差があります。実に恵まれた体格をしています。
一方のアメドは4位とはいえ、他も団体ではランキングに名前はなく、しかも無敗ですが、これははいじめての海外の試合となれば、かなりの実力差があろと思われます。
しかし、その動きはかなり敏捷で、パンチのスピードもラミレスを凌ぐものがあります。
前に出てプレッシャーをかけるのは長身のラミレスで、アメドは下がりながら右ストレートのカウンターを狙っています。
ラミレスがロープに詰めてパンチを放ちますが、アメドはディフェンスも良く、スピードのあるパンチでこれに対抗します。
ラミレスはガードを堅め、長い右ジャブでアメドにプレッシャーをかけます。
左ストレートをボディに、右を顔面にと、上下の打ち分けもも良く、パンチが多彩ですね。
ただ、アメドも鋭いパンチで、ロープに詰まっても負けずに反撃してきます。なかなか手強い相手ですよ。
中盤にプレスを強めるラミレス
3ラウンドあたりからラミレスのパワーに、アメドがやや押され気味になります。
ラミレスの手数が増えて、逆にアメドの手数が減ってきます。
やはりラミレスのプレッシャーは、見た目以上に強いのでしょうね。
4ラウンドからは完全にラミレスの攻勢に、アメドは防戦一方に追いやられます。
ラミレスは少しガードを下げ気味にして、攻撃重視のボクシングを展開。かなり大振りの強いパンチを放ってきます。
そしてリング上は、ネズミを追いかけるネコのような状況になっていきます。
6ラウンドにゴーサイン
6ラウンド。もはや反撃する力がアメドにないと判断し、ラミレスのコーナーからゴーサインが出たようです。
ラミレスが猛攻をかけます。アメドは逃げるの必死で、背中を向けて逃げるシーンが何度かありました。
まるで鬼ごっこ状態です。こうなったらストップは時間の問題でしょうね。
何度もコーナーやロープに詰まって、アメドはラミレスの連打にさらされます。
(もうラミレスのやりたい放題。何とかダウンを免れようとアメドは逃げ回ります)
いつ止められてもおかしくない状態が続きましたが、アメドの足が衰えることなく、ラミレスの強打をあびてもダウンしません。ただ、もう試合の決着はついています。
そしてようやく、コーナーのストップ要請の動きを見て、ついにレフリーが試合を止めました。
(セコンドがリングに上がろうとしているの見て、レフリーが試合をストップ)
世界戦4戦目にして、ようやくTKOで勝利をものにしましたが、ダウンを1度も奪えなかったラミレスに課題が残ったような気がします。
私はS・ミドル級では、WBCのデビッド・べナビデスの方が「スーパースター候補」だと思っています。
イギリス勢ではカラム・スミス(イギリス)が一番でしょう。