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村田諒太(帝拳)VSエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)
WBA世界ミドル級タイトルマッチ(2018年4月15日)
(出典:フジテレビ)
村田は14戦13勝10KO1敗、32歳。アッサン・エンダムから奪ったミドル級のタイトルの初防衛戦となります。
ブランダムラは29戦27勝5KO2敗、38歳。WBA10位ですが、IBFとWBCでも7位ランクされています。
わずか5KOというのが、逆に不気味ですね。
しかし、2敗はいずれもKO負け。2014年にビリー・ジョー・サンダースに8R右フックのカウンターで倒されています。
(出典:WOWOW)
ブランダムラの戦力と展開予想
ブランダムラの直近の試合(2017年6月)をYouTubeで見ましたが、前半は完全なアウトボクシングで、特にカウンターが上手いわけでなく、打ち終わりにパンチを放つ感じですね。
後半ぐらいから少しずつ前に出て戦うようになりましたが、もみ合いが多く、連打で畳みかけたのは最終ラウンドぐらいだったと思います。
私には相手の選手が勝ったように見えましたが、判定は僅差でブランダムラの手が上がりました。まあ、とにかく退屈この上ない試合でした。
ビリー・ジョー・サンダース戦(2014年)でも、前半は下がりながらのアウトボクシングを展開しています。しかし、サンダースも元来プレッシャーをかけて前に出るボクサーではありませんので、徐々にブランダムラが前に出るようになりました。
ただ、パンチを打つと体が前に流れて、サンダースに体を預ける場面が多く、もみ合いの多いダーティなボクサーという感じがしました。
8ラウンドは、やや失速気味で集中力が切れたブランダムラが、不用意に打って出たところへサンダースの右フックをカウンターでもらい、結局この一発でマットに沈んでいます。
パンチ力はないですね。スピードも当て勘もそれほどいいとは思えません。ディフェンスはそこそこ。体は柔らかそうです。クリンチはうまいかもしれません。
フィジカルなパワーはなさそうですので、村田のプレッシャーで簡単にロープに詰まりそうな気がします。フットワークもそれほど速いわけではなく、捕まえるのは簡単でしょう。
2敗はいずれもKO負けですが、打たれもろい感じはしませんでした。
無理に倒しに行って粘られ村田がスタミナを消耗すると、終盤にラフファイトに巻き込まれ、苦労するかもしれません。
プレッシャーをかけて少しずつ痛めつけるのが、一番いい戦い方だと思います。
村田の仕上がりが万全なら、間違いなく前半でKOチャンスが訪れるはずです。
とにかく、戦闘能力にはかなり差がありますね。危険性のほとんどないボクサーですから、初防衛の相手としては、まさに「手頃」と言えるでしょう。
横浜アリーナのキャパシティは16000人だそうです。即日完売とは言いませんが、満員にしてほしいですね。