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ドミトリー・ビボル(ロシア)VSセドリック・アグニュー(アメリカ)
ライトヘビー級10回戦(2017年6月18日)
(出典:WOWOW)
この日の(ウォードVSコバレフ)アンダーカードにもう一つアメリカVSロシア対決が組まれていました。
(この日のアメリカVSロシア対決カード)
〇アンドレ・ウォード(アメリカ) VS ✖セルゲイ・コバレフ(ロシア)
〇ルイス・アリアス(アメリカ) VS ✖アリフ・マゴメドフ(ロシア)
✖セドリック・アグニュー(アメリカ)VS 〇ドミトリー・ビボル(ロシア)
ノンタイトル10回戦でしたが、ビボルはWBAの暫定チャンピオンです。
10戦全勝8KO、26歳。
アグニューは31戦29勝15KO2敗。31歳。
3年前に26戦全勝でコバレフに挑戦し、7RKOで完敗しています。
元USBA全米ライトヘビー級チャンピオンですが、現在世界ランキングからは消えています。
私にとっては、この試合はビボルの「お手並み拝見」となりますね。
初回からビボルが圧倒
ビボルは左ジャブを突きながら、距離を測って強い右ストレートを打ち込んできます。
左ジャブも距離を測るというより、左ストレートと言ってもいいぐらい強いパンチです。
アグニューはガードを堅めて、様子を見ながらサークリングしていますが、ビボルの圧力が強く、ほとんどパンチを出すことが出来ません。
このままラウンドが終了するかなと思った終盤、ビボルがワンツーでアグニューをロープに詰め、さらにワンツーをヒット。
コーナーに逃げ込んだアグニューの、堅いガードを破るように打ち込んだビボルの右ストレートで、アグニューはたまらずダウンしました。
(ワンツーでロープに詰め、さらに右ストレート叩き込む)
(コーナーに追いつめさらにワンツーを叩き込む)
(アグニューはたまらずダウン)
何とか立ってきて、この回を凌ぎましたが、KOは時間の問題と思われました。
ガードを貝のように固めて防戦するアグニュー
ビボルはとても基本に忠実なボクシングをします。愚直なまでに左ジャブを突いて、堅いガードのアグニューの顔面に右ストレートを叩き込みます。少し硬い感じですが、パワーは抜群です。
アグニューは防戦一方。両手はひたすらガードのために使い、ほとんどパンチを放つことが出来ません。
アグニューがガードを堅めてロープ伝いに逃げる様は、まるでロートルのヘビー級の選手のようです。
しかし、これだけ徹底的に守勢に回られると、ビボルもなかなか崩すことが出来ませんね。
唐突にアグニューがギブアップ
ガードの上からお構いなしにパンチを叩き込むビボルですが、なかなか決定打をヒットできません。
しかし4ラウンド開始早々、ビボルの放ったパンチで、アグニューが目の不調を訴え、あっさりギブアップ。すかさずレフリーが試合をストップしました。
(アグニューが目の不調を訴え戦意喪失)
まあ、これだけ一方的な展開になれば、ダウンはなくてもいつかはストップされていたでしょう。
アグニューはこれで世界戦線から完全に離脱ですね。
楽しみなのは、ビボルです。
かなり硬質な感じは否めませんが、パンチ力、パワー、しっかりした技術は将来性を感じさせます。しかもまだ26歳。
是非、アルツール・ベテルビエフ(ロシア)と対戦してほしいですね。私はこのベテルビエフが、ライトヘビー級では一番強いと思っています。