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ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)VSジェイソン・ソーサ(アメリカ)
WBO世界Sフェザー級タイトルマッチ(2017年4月8日)
(出典:WOWOW)
わしボクのPFP1位、ワシル・ロマチェンコは8戦7勝5KO1敗、29歳のサウスポーです。ニコラス・ウォータースに圧勝し、もはやこの階級には対戦相手がいない状態です。
ジェイソン・ソーサは、ロマチェンコと対戦するために、WBA世界Sフェザー級タイトルを2月に返上しています。
25戦20勝15KO1敗4分け、29歳。
しかし、ソーサがロマチェンコに勝てるとはとても思えません。WBAのチャンピオンのまま、防衛戦をしていた方がいいと思いますけど、ひょっとしたらファイトマネーにつられたのかもしれませんね。
見てるだけで手が出ないソーサ
ロマチェンコはほとんど無駄な力がどこにも入っていないような、リラックスした状態ですね。
ロマチェンコの場合は、パンチにそれほどのスピードがあるわけではなく、リング上を滑るように動き、異次元のようなフットワークの速さで相手を圧倒します。
この動きに翻弄され、ソーサはロマチェンコの動きを目で追うのが精いっぱい。全く手が出ません。
その間にも、ロマチェンコのパンチが予想もしない角度から飛んできます。
2ラウンド終盤には早くもソーサが、ロマチェンコの連打でロープにくぎ付けになります。
ソーサのパンチは空を切るだけ
ロマチェンコはラウンドが進むにつれてギアを上げてきます。
右ジャブはあらゆる角度から飛んできますし、左ストレートも狙い打ち状態です。
(狙いすました左ストレートがソーサの顎をとらえる)
一方のソーサも必死で応戦しますが、ことごとくそのパンチは空を切り、ロマチェンコの体にさえ当たりません。
(ソーサのパンチはロマチェンコの体にも当たりません)
(ソーサのパンチが当たる前にロマチェンコのパンチがヒット)
5ラウンドぐらいから、ロマチェンコが好き放題にパンチをヒットし、余裕たっぷりのロマチェンコはマタドール(闘牛士)の恰好をし、ソーサを挑発します。
(闘牛士のジェスチャーでソーサを挑発)
後半は少し強めにパンチを放つ
返上したとはいえ、ソーサもWBAの世界チャンピオンです。しかし、これほど力の差を見せ付けられると、いつ気持ちが切れてもおかしくありませんね。
中盤からのボディブローもかなり効いていますし、スタミナも明らかになくなってきています。
(このボディブローでソーサのスタミナを削ります)
マイペースで、まるでスパーリングでもやっている感じのロマチェンコは、ほとんど息が乱れていません。
後半からは、軽いパンチでソーサの動きをコントロールし、かなり力を込めた左ストレートを打ち込むようになってきました。
いよいよ倒しに来た感じです。8ラウンドはストップ寸前まで攻め込みました。
8ラウンド終了時点で、セコンドから「最後1ラウンド勝負しろ。」と言って送り出されたソーサですが、気負いは空回りするかりで、結局ロマチェンコの返り討ちに合い、9ラウンドを終了。
コーナーに帰ったソーサがロープにもたれかかり、予想通りギブアップを申し出て、9ラウンド終了、ロマチェンコのTKO勝ちです。
(精根尽き果てたソーサがギブアップ)
これで2試合連続ギブアップ勝ちのロマチェンコ。ジョー小泉さんが「ロマチェンコ勝ち」と命名しました。
出来ればはっきりと倒してほしかったですが、こんな残酷な勝ち方もありかな、と思ってしまいます。仮にも相手は前世界チャンピオンですからね。
さて、次はだれとやるのでしょう。唯一の1敗を喫しているオルランド・サリドは対戦を拒否しているようです。
とりあえず、ライト級へ上がる前にジャーボンテイ・デービスと対戦してほしいですね。