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ショーン・ポーター(アメリカ)VSアンドレ・ベルト(アメリカ)
ウェルター級12回戦(2017年4月22日)
(出典:WOWOW)
ポーターはキース・サーマンに敗れたものの、その好戦的なファイトスタイルで、依然高い人気を誇っています。
29戦26勝16KO2敗1分け、29歳。WBC3位。
アンドレ・ベルトは私の中ではもう過去の選手です。あまりにも打たれもろすぎますね。まあ、勝っても負けてもKOですから、それなりに面白いとは思いますが、もう世界の第一戦では通用しないボクサーです。
35戦31勝24KO4敗、33歳。IBF3位、WBCでも4位にランクしています。
ポーターの動きに翻弄されるベルト
2人が対峙すると、ポーターの体格の良さが目につきます。
しかも動きが速い。ベルトも速いパンチを持っていますが、踏み込みの速さ、フットワークはポーターが上ですね。
しかもポーターのパワーは並外れています。キース・サーマンもこのフィジカルの強さに大苦戦しました。
早くも2ラウンドにはポーターのパワーに押し込まれ、ロープに詰められ連打をあびます。
そして2ラウンド終盤にポーターが放った右フックで、ベルトはあっけなくダウンを喫しました。
(右フックがテンプルにヒットしベルトがあっさりダウン)
完全にポーターのペース
このダウンはそれほどダメージがなさそうでしたが、3ラウンド以降もベルトはポーターに押し込まれ、ロープに詰まるシーンが多くなります。
中盤、少しベルトが盛り返し、いいパンチをヒットしましたが、ポーターはお構いなしに左右パンチを振るい、パワーでベルトを押し込みます。
序盤からポーターのバッティングが再三ベルトにヒットし、目の上もカット。ベルトは苦しい展開を強いられます。
(リングサイドにWBC王者のキース・サーマンとIBF王者のエロール・スペンスの姿が)
一番ダメージがあったのはポーターのヘッドバッド
両者それほどクリーンヒットは多くなく、押し合いもみ合いのかなりラフな展開になってきました。
その典型がポーターのヘッドバッドです。
9ラウンドにこのヘッドバッドで、ベルトはロープに飛ばされます。
これはかなり効いたようです。
辛うじてダウンは免れましたが、ダメージは明らかです。
ベルトは盛んにバッティングをアピールしていましたが、ポーターは構わずパンチを打ちこみます。
そして、ベルトは、ポーターの左フックでこの日2度目のダウンを喫します。
立ち上がったものの、少し戦意喪失気味のベルトに、ポーターが再び襲い掛かり、左フックをあびてロープにもたれかかったところで、レフリーがストップしました。
(おそらくおこパンチより、最初にもらったヘッドバッドが効いていたのでしょう)
なんともすっきりしない結末でしたが、結局ポーターのパワーがベルトを圧倒したということでしょう。
マニー・パッキャオも訳の分からんオーストラリア人なんかとやらずに、せめてポーターと対戦してほしかったな~。まあ、ポーターの石頭にパッキャオが負けるでしょうけど。
ジョー小泉さんの情報によると、キース・サーマンは右ひじの手術で、戦列を離脱するようです。
となると、ポーターがこの勝利で、暫定王座決定戦の権利を獲得、ということでしょうか。
ともかく、ポーターみたいなボクサーとは、誰もあまりやりたくないでしょうね。パンチを三つも持っていますから。