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ケル・ブルック(イギリス)VSエロール・スペンス(アメリカ)
IBF世界ウェルター級タイトルマッチ(2017年5月27日)
(出典:WOWOW)
この試合は、「わしボク」としては、今年の海外ファイトの中でも5本の指に入る、屈指の好カードだと思っています。少なくとも、アンドレ・ウォードVSセルゲイ・コバレフの再戦よりはるかに面白そうです。
IBF王者のケル・ブルックは2階級上げてゲンナディ・ゴロフキンに挑み、眼底骨折のため、TKOで敗れましたが、それまではかなり好ファイトを見せ、ゴロフキンを苦しめていました。(私は5Rのストップが早いと思いましたが、2Rにもう眼底骨折していたようですね。)
私は、この敗戦は、決してブルックの評価を下げるものでないと思っています。
問題はミドル級にいったん上げて、またウェルター級に戻るということです。
過去の事例では、決して好結果を生んでいません。ロイ・ジョーンズがその典型的な例だと思います。
一方のエロール・スペンスは絶好調です。ボクシングの完成度ではブルックが上ですが、倒すまでの組み立て、パンチ力、そして勢いはまさにスーパースター候補と言えます。ウェルター級ではキース・サーマンやダニー・ガルシアより明らかに力は上だと思いますよ。
ブルックは37戦36勝25KO1敗。31歳。右構え。
エロール・スペンスJrは21戦全勝18KO。27歳のサウスポー。
ちなみに「わしボク」のPFP(パウンド・フォー・パウンド)では、ブルックが7位、スペンスは19位です。
リング誌のPFPでは残念ながら、両者ともベスト10に顔を出していません。
またもや眼底骨折?でブルックがKO負け
10ラウンドにスペンスの攻撃でブルックがダウンしました。ブルックはどうやらこの回に目を傷めたようです。
11ラウンドも自ら膝を突く形でギブアップ。またも目の負傷によるKO負けでした。
ゴロフキンとの試合では確か右目の眼底骨折だったと思います。2ラウンドに痛め、5Rにセコンドがタオルを投入してTKO負け。
今度は左目だったようですね。それまでは、お互いが力を出し切る好ファイトだったようです。
勝ったスペンスはWBC王者のキース・サーマンとの対戦を希望しているようです。
サーマンを倒せば間違いなくスーパースターの仲間入りですね。KO勝ちも十分考えられますよ。
ブルックはこの階級ではきついかもしれません。Sウエルター級で再起することを期待しましょう。ゴロフキンとの再戦も面白いと思います。
このカードはおそらく6月中にはWOWOWで放送されると思いますので、詳細はその時にご報告します。