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スコット・クィッグ(イギリス)VSビオレル・シミオン(ルーマニア)
IBF世界フェザー級タイトル挑戦者決定戦(2017年4月30日)
(出典:WOWOW)
スコット・クィッグは昨年2月にカール・フランプトンと、WBA・IBF世界スーパーバンタム級王座統一戦を行い、2-1の判定で王座統一に失敗しました。
その後フェザー級に転向し、wBA7位、WBC5位にランクしています。
35戦32勝24KO1敗2分け、28歳。
この日はアンソニー・ジョシュアVSウラジミール・クリチコのアンダーカードで、IBF世界フェザー級タイトル挑戦者決定を行います。
相手はIBF4位のビオレル・シミオン。
22戦21勝9KO1敗、35歳。
(9万人を収容するロンドン、ウエンブリースタジアム)
序盤はシミオンの手数が勝る
クィッグが前に出て攻勢をかけますが、先にパンチを打つのはシミオンです。
クィッグが打つと必ずシミオンが打ち返します。
しかし、3ラウンドぐらいから、クィッグが少しプレッシャーを強め、ボディブローで反撃に出ます。
5ラウンドの右フックで流れを変える
この日の一番のビッグパンチは、5ラウンドにクィッグが放った右フックです。
(この右フックはかなり効果がありました)
シミオンはこのパンチで少し体勢を崩しましたが、すぐに立て直し反撃してきました。タフなのか、クィッグのパンチが見た目ほど重くないのか。
とにかく中盤辺りからクィッグはシミオンのパンチの威力を見切ったようで、試合運びに余裕が出てきました。
特にボディブローは中盤からしつこくヒットし、さすがのシミオンも手数が減ってきました。
お互い決め手に欠く
クィッグがこのまま押し切るかと思いましたが、シミオンはしぶといですね。ロープに詰まっても必ず打ち返してきます。
クィッグが少しでも手数が減ると、必ずシミオンが反撃に転じます。
ただ、シミオンのパンチはあまりにも軽いので、クィッグにほとんどダメージを与えることができません。
かといってクィッグもSバンタム級時代ほどパンチにキレがなく、ペースを握って効果的なパンチをヒットしながらも、必ずシミオンの反撃に合います。
(いかにもダメージのありそうなパンチがヒットするのですが)
手数ではシミオン、クリーンヒットではクィッグといった展開で、12ラウンドを終了しました。
お互手数が多く、打ちつ打たれつの攻防戦でしたが、同じようなラウンドが続き、特に相手にダメージを与えることなく、盛り上がりに欠ける退屈な12ラウンドでしたね。
判定は3-0(117-111、117-111、115-113)でクィッグ。
勝ったクィッグはリー・シェルビーに挑戦します。
間違いなく判定決着で、ジャッジ泣かせの微妙なラウンドがずっと1回から12回まで続くでしょうね。今日の試合よりつまらないかもしれません。