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カルロス・クアドラス(メキシコ・帝拳) 判定 ダビド・カルモナ(メキシコ)
Sフライ級10回戦(2017年3月19日)
(出典:WOWOW)
クアドラスはロマゴンに判定負けしてタイトルを失い、これが再起戦です。
37戦35勝27KO1敗1分け、28歳。
カルモナは、昨年5月、井上尚弥に挑戦し、判定まで粘ったタフガイです。カルモナもその敗戦以来の再起戦です。
WBOの11位までランクを落としています。
クアドラスが別人のようにへたくそ
前に出てこないカルモナに対して、クアドラスは距離をなかなかつかめません。
左ジャブが少なく、時折大振りの右フックを放ちますが、距離が合わず空転。
とにかく左右とも大振りで、特に右は完全に横殴りのオープンブローです。
しかし、カルモナも消極的で手数が少なく、デフェンシブなボクシングに終始し、見た目はパンチの大きいクアドラスが優勢に見えますが、クリーンヒットはほとんどありません。
クアドラスも攻めあぐねています。
カルモナのボディブローが効く
5ラウンドになっても、相変わらず雑なボクシングを展開するクアドラスに対して、カルモナがカウンターで左ボディブローをヒットし、これが結構効いたようです。
(カルモナのボディが効果的にヒット)
6ラウンドはクアドラスが強引に攻めてポイントを取り返しましたが、7ラウンドにボディが効いているクアドラスのガードが下がったところへ、カルモナが右ストレート打ち込みました。これも結構クアドラスは効いたようです。
(ガードの下がったところへカルモナの右がヒット)
終盤もボディのダメージが残るクアドラスはどうしてもガードが下がり、ディフェンスが甘くなってきます。
そこへ、今度はカルモナのアッパーがヒットし、クアドラスは苦しい展開に追い込まれます。
(ボディが効いてからクアドラスのガードがかなり甘くなりました)
さすがに最終回はクアドラスが意地を見せて、強引にパンチを放ちますが、私にはいずれもオープンブローに見えました。
今日のクアドラスは、ホントにへたくそなボクシングに終始したように思います。
こんなにパンチをもらうクアドラスも初めて見ました。ロマゴンの試合でこんなボクシングをしてたら倒されていたでしょう。
私はクリーンヒットで上回ったカルモナの勝ちと思いましたが、公式ジャッジは3-0(97-93、97-93、96-94)でクアドラスを支持していました。
しかし、4ポイント差はちょっとひどいと思いますよ。それと、クアドラスは以前ほどパンチ力はありませんね。かといって、カルモナは地味すぎます。魅力ゼロです。
勝ったクアドラスは、シーサケットに挑戦することが決まっているようですが、ボコボコに打たれてKO負けするところが見たいですね。