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末吉大VSアラン・バレスピン(フィリピン)
Sフェザー級10回戦(2017年2月4日)
(出典:日テレG+)
末吉は14戦13勝8KO1敗、26歳。これが初の10回戦です。
日本Sフェザー級5位ですが、今日の相手はおそらく今までで一番の強敵でしょうね。
バレスピンはフィリピンSフェザー級チャンピオンで、9戦全勝8KOの驚異的戦績を引っ提げてやってきました。
しかも、まだ22歳。アマチェアでも100戦のキャリアを誇り、数字だけを見ると、まさにスーパースター候補ですよ。
帝拳ジムもえらい相手を呼んだものですね。
10連勝中の末吉でも、この相手はちょっと荷が重いでしょう。
3Rまで何とかしのぎたい
9勝8KOの戦績ですから、恐らく初回からフルパワーで攻めてくるでしょう。それでなくても、フィリピンの選手はパンチを思い切り振ってくるタイプが多いですからね。
そして予想通り怖い左右パンチを思い切りよく振り回してきます。
で、いきなりそれが末吉をとらえました。
(コーナーに詰まって左右パンチを浴びる)
完全にクリーンヒットしなかったものの、これでバレスピンはさらに勢いがつきます。左右フックをバンバン振ってきます。
特に右フックが怖いですね。
しかも、上下に打ち分けてパンチを放ってくるから、末吉は大変です。
なんとか必死に下がりながら、この攻撃を捌きますが、何度もロープに詰まります。
末吉もこのパワーパンチに対抗しようと、自然と大振りになり、パンチがやや力み勝ちです。
末吉が自分の距離をつかむ
2ラウンドの2分過ぎぐらいから、ようやく末吉が左ジャブを使いだし、自分の距離で戦えるようになってきました。
それとともに、バレスピンのパンチが徐々に届かなくなってきました。
末吉は相手のパンチが見えてきて、リズムに乗ってきた感じですが、左ガードが低いのが気になります。
まだまだ、バレスピンの右フックは怖いですよ。
強引に距離を詰めたバレスピンに会心のカウンターがヒット
3ラウンドは、自分の距離で戦えないバレスピンが、強引に距離を詰めて左右パンチを振ってきました。
完全に相手のパンチを見切った感じの末吉は、左で距離を測り、会心の右カウンターをバレスピンの顎にジャストミート。
(抜群のタイミングで右フックカウンターが決まりました)
バレスピンは完全に失神し、マットに沈みました。
レフリーはノーカウントでストップしました。
久しぶりに見た芸術的なカウンターでしたね。
(バレスピンはこのパンチで完全に失神)
距離を支配し、相手のパンチを見切った末吉のベストファイト、と言ったら褒めすぎでしょうか。
私には、3ラウンドに入った末吉に、少し余裕があるように見えました。
ところで、Sフェザー級は三浦隆司、内山高志を筆頭に、強者がそろっています。
日本チャンピオンの尾川堅一は3月2日、杉田聖と防衛戦を行います。
恐らく、これにすっきり勝てば王座を返上し、世界を目指すのではないでしょうか。
1位に内藤律樹、3位に金子大樹がいます。5位の末吉には決定戦の切符は回ってこないかもしれませんね。
OPBF東洋太平洋チャンピオンは、唯一の1敗を喫した伊藤雅雪です。
まずは、こちらにリベンジしますか。