年末テレビ放映されなかった世界戦を含む3試合 田中恒成&松本亮&大森将平

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目次

田中恒成 5RTKO モイセス・フェンテス(メキシコ)

WBO世界ライトフライ級王座決定戦(2016年12月31日)

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田中はWBO世界ミニマム王座を1度防衛し、階級を上げるために王座を返上しました。

この決定戦に勝てば、井上尚弥と並ぶ日本最速タイのプロ8戦目で2階級制覇となります。

7戦全勝4KO、21歳。WBO2位です。

フェンテスは27戦24勝13KO2敗1分け、31歳。WBO1位にランクしてます。

 

 

減量に苦しんだフェンテスは全くスピード感がなく、上体が突っ立っていて、動きに精彩を欠きます。

初回から田中の右クロスがヒットし、2回にはフェンテスのパンチを見切った感じがしました。

4回からは完全に田中がペースを握りました。

モイセスが5回に勝負をかけてきましたが、田中の速い左右のステップについていけず、左ジャブから連打を浴びます。

そして、とどめの左3連発で、モイセスがしゃがみ込むようにダウンしました。

戦意喪失と判断したレフリーがすぐにストップし、田中がTKO勝ちでタイトルを獲得しました。

それにしても、こんな弱い世界1位は久しぶりに見ました。

次は、田口良一か八重樫東と是非統一戦をやってほしいですね。

 

松本亮 6RTKO ビクトル・ウリエル・ロペス(メキシコ)

54.5キロ契約(Sバンタム級)8回戦

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松本は前回(2016年5月)、体調不良でリングに上がり、ロペスにTKO負けしています。

今回はそのリベンジマッチです。

18戦17勝15KO1敗、22歳。

 

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 ロペスは、15戦9勝4KO5敗1分、平凡な戦績です。

普通なら松本が倒されるような相手ではありません。

 

しかし、松本はこの日も精彩を欠いていました。動きはむしろロペスの方が良かったと思います。体調万全とはとても思えません。

右ストレートを狙いすぎて、右のガードが甘く、ロペスのパンチの方ががヒットします。

左ジャブも少なく、動きも悪くパンチにスピードがありません。

ロペスにもう少しパンチ力があったら、返り討ちに合っていたでしょう。

4回ぐらいからようやく松本のパンチに力強さが戻ってきましたが、相変わらずいきなり右を狙いすぎて、ロペスを捕まえきれません。

5回はまた動きの悪くなった松本が、ロペスの反撃に合います。

6回に、スタミナが切れてきた感じだった松本の右のカウンターが運よく決まり、ようやく松本の連打が出たところで、レフリーがストップしました。

少しストップが早いかな、と思いましたが、ロペスに不満はなさそうでした。

パンチ力はあるようですが、ディフェンスが甘く、スピードも今一つです。この日の出来では世界は遠いでしょうね。

次は、万全の仕上がりでリングに上ることを期待しています。

 

大森将平 3RTKO ロッキー・フェンテス(フィリピン)

Sバンタム級8回戦(2016年12月31日)

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リー・ハスキンスとの世界戦が中止になり、マーロン・タパレスとの再戦も交渉うまくいかなかったようです。

そして、急きょ決まったのが、フェンテス戦です。

フェンテスは、45戦35勝20KO8敗2分け、30歳。

しかし、私が調べたところでは、フェンテスは2年前にローマン・ゴンザレスと対戦して以来、2年間のブランクがあります。

 

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日本人には無敗の強さを誇るフェンテスですが、2年間のブランクで、しかも急きょ決まった試合となると、さすがに本来の力は出せないでしょう。

 

試合は初回から大森のペースで進みます。

サウスポーの大森はガードが高く、いい構えをしていますね。

速い右ジャブで自分の距離をつかみ、フェンテスの攻撃には素早い反応でかわし、ほぼ完ぺきなボクシングを展開しています。

強引なボクシングで倒した向井寛史戦とは別人のようです。

そして、3回、右ジャブで相手の頭が下がったところへ、強烈な右アッパーを決め、一発でフェンテスをマットに沈めました。

この日の出来なら、リー・ハスキンスに勝っていたと思いますよ。

 

これで 大森の戦績は、19戦18勝(13KO)1敗。

 もう、いつでも世界を獲れるでしょう。

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