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和氣慎吾VSワルド・サブ(インドネシア)
フェザー級10回戦(2016年2月17日)
(出典:TBSチャンネル)
(セコンドに片岡鶴太郎さんと鬼塚勝也さんが)
標的のカール・フランプトン(イギリス)がスコット・クィッグとの統一戦を優先したため、調整試合を挟むことになったようです。
この日はSバンタム級リミットより2ポンド重いキャッチウエイトで行われました。
踏み込みが速くて変則的なサブに対して、初回から右の速いジャブで早くもスピードの差を見せつけます。
時折、大振りのサブの右フックを不用意にもらう場面がありましたが、力の差は歴然としていました。
2ラウンドに放った右ボディは効果的に見えましたが、解説の佐藤修さんは「あまり効いていない」とコメント。
しかし、実際にはこのボディブローが最後までダメージを引きずっていたようです。
(この日は右が効果的にヒットしていました)
距離も見極め、いつ倒してもおかしくない展開になってきた3ラウンドに、和氣が少し積極的に攻勢をかけます。
サブも必死に反撃しますが、和氣にパンチを見切られ、効果的なパンチを当てることができません。
そして、5ラウンドに明らかにボディのダメージが蓄積してきたサブがコーナーに詰まり、和氣の連打でまずスタンディングダウンを奪います。
サブにもう戦意はなさそうに見えましたが、カウント8で試合再開。特に効果的なヒットはなかったものの、連打にさらされたサブのコーナーからタオルが投入され、結局試合終了となりました。
TKOになった5ラウンドの和氣の攻めはちょっといただけませんでしたね。相手はボディが効いて、ほとんど反撃の力を残していないにも関わらず、和氣のクリーンヒットはほとんどありませんでした。サブをコーナーに詰めてからの攻撃も雑でした。
倒しに行ったときの、和氣の力みすぎて空回りしたボクシングは片岡さんと鬼塚さんの重圧が原因ですかね。
(片岡さんと鬼塚さんに挟まれしきりに反省の弁。世界戦ではしっかり修正してくれるでしょう!)
さて、次はいよいよカール・フランプトン。でもフランプトンがギジェルモ・リゴンドーとの対戦を選んだ場合、王座決定戦になるかもしれません。
山下賢哉VS長嶺克則
Sフライ級8回戦
(出典:TBSチャンネル)
この日のアンダーカードで新人王対決がありました。長嶺が2012年、山下が2014年、ともにフライ級で新人王を獲得しています。
山下は日本フライ級の9位にランクしています。一方の長嶺は2度の網膜剥離からの復帰戦。
ゴングが鳴る前から闘志むき出しの山下は、初回から積極的に打って出ます。
そして1年ぶりのリングで実践感覚がまだ戻らない長嶺は、初回に山下の出会いがしらの右ストレートをもらいあっさりダウンします。
(出会いがしらの右ストレートで長嶺がダウン)
カウント8で立ち上がった長嶺に山下が猛然とラッシュしますが、長嶺は冷静に対処し、この回をしのぎました。
この回、ダウン後に放ったパンチで山下が減点されました。山下はちょっと冷静さを欠いていたように思います。
2ラウンドも打ち気にはやる山下が攻勢をかけますが、パンチの精度が悪く、むしろ下がりながらも長嶺の方が的確にパンチを決めていたように見えました。
そして、3ラウンド。
まず、長嶺のアッパーがきれいにヒットしました。これが効きましたね。
その後、右クロスを打ち下ろし気味にヒットさせ、最後に放った止めの右ストレートは強烈でした。倒れた瞬間にコーナーからタオルが投げられました。
(このアッパーは結構ダメージがありました)
(右クロス2発のあとの止めの右ストレートは強烈でした)
(別の角度から)
長嶺の2度の網膜剥離は気になります。この勝利で日本フライ級10位にランクされましたが、まだまだ先が長いですからね。