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岩佐亮佑(25歳)VSマーロン・アルシリヤ(フィリピン:21歳)
Sバンタム級10回戦(2015年11月24日)
(出典:日テレG+)
2度のバッティングは残念でしたが、まずまずの再起戦だったように思います。
リングに登場した岩佐は、がっちりした感じがしました。
いつもより1階級上げたSバンタム級は、岩佐には向いてるような気がしますね。
解説の飯田覚士さんが「右ジャブが課題ですね」と言うように、岩佐のジャブで距離をうまく作れるかが、再起戦の重要なポイントでしょう。
そして、その通り、右ジャブをついて、きれいに左ストレートを決め、上々の立ち上がりでした。ただ、上体が少し硬いのが気になりましたね。
2ラウンドの右アッパーは芸術的でした。相変わらず当て勘はいいですね。
(出典:日テレG+)
ジャブでうまく距離を取るので、左ストレート、左フックが面白いように当たっていました。
3ラウンドに偶然のバッティング。
4ラウンドにアルシリアが強引に出てきて、不用意にパンチをもらう悪い癖が出ましたが、それ以外はこの回まで小気味いい攻めで、完全に岩佐のペースで進みましたが…
なんと、5ラウンドにまたもや偶然のバッティングがあって、試合はストップ。
このままいけばKOも期待できただけに、負傷判定になってしまったのが残念です。判定は文句なしに岩佐の勝利でした。
次はSバンタム級でギジェルモ・リゴンドーとやってほしいですね。
彼はきっと対戦相手がなく干されていますから、オファーを出せばすんなり決まるような気がします。
五十嵐俊幸(31歳)VSジョナサン・フランシスコ(フィリピン:22歳)
Sフライ級10回戦(2015年11月24日)
(出典:日テレG+)
試合前に五十嵐は「KOを狙います」と言っていたようですが、それが裏目に出たような気がします。
1ラウンドは五十嵐が自分の距離で戦い、上々の立ち上がりでした。
ジャブも速いし、ワンツーも綺麗にヒットしていました。
2ラウンドにフランシスコが出てきましたが、上体をうまく使って、見た目ほどパンチをもらってはいないようでした。このあたりの柔らかさは岩佐よりうまい気がします。
しかし、この回、顎にフランシスコの頭突きをもらい、口の下からかなり出血した後、ヒッティングにより目の上が切れるという、大きなハンデを被りました。
倒すことにこだわりすぎて、相手の距離で戦ってしまったのがまずかったですね。
(出典:日テレG+)
3ラウンドは自分の距離をキープして、何度も左を当てていましたが、「右ジャブが少ない」と飯田さんが指摘。それでも左ボディは結構効果的だったように思います。
フィリピンの若いボクサーはパンチを思い切って振ってくるので、後手に回る五十嵐の見た目の印象が悪かったため、ポイント的にはリードすることができませんでしたが、ペースは握っていたと思います。
結局、岩佐と同じ5ラウンドに偶然のバッティングで試合はストップ。またもや負傷判定という結果になってしまいました。
判定は引き分けでしたが、五十嵐の出来はそれほど悪いとは思いませんでした。
課題は「自分の距離で戦う」ことですね。
31歳ですし、そろそろ河野公平あたりと対戦してはいかがですか。