てこずるクリチコのライバル デオンテイ・ワイルダーVSヨハン・デュオパ

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目次

 

221.派手さはあるがやっぱり危なっかしい ヘビー級王者ワイルダー

 

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ

デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)VSヨハン・デュオパ(フランス)

 

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(出典:WOWOW)

デュオパが勝てば初めてフランスのヘビー級王者誕生となるのだが、11位のデュオパではちょっと荷が重いですね。

34歳のデュオパはおそらくこれが最初で最後のチャンスとなるでしょう。

しかし、まだまだ穴の多い王者ですけど、やっぱりパワーが違いました。

体幹はデュオパ

序盤、前に出てプレッシャーをかけるのは、体幹に優るデュオパです。

ジャブを打ちながら距離を取るチャンピオンに対して、デュオパはプレッシャーをかけ前に出ます。

チャンピオンはアウトボクシングで、下がりながらパンチをかわすことに専念します。

少しオープンブロー気味のジャブでワイルダーの右目が腫れ、見た目は明らかにチャンピオンの劣勢にみえるスタートとなりました。

迫力あるパンチが空を切る

後半に入ると、デュオパもさすがに動きが鈍くなり、前に出る圧力はワイルダーの方が強くなり始めました。

しかしスピードのあるデュオパのディフェンスはまだ十分機能しており、ワイルダーの迫力あるパンチが空を切って、なかなかクリーンヒットしません。

それでも徐々にワイルダーのプレッシャーが強くなると、時折力を込めたパワーパンチで防戦一方に追いやられ、5回ごろからようやく、ペースをチャンピオンが握ったような感じです。

 

しぶといフランス人

しかし簡単にクリーンヒットを許さないフランス人は、「フランス人最初のヘビー級チャンピオン」を目指し、しぶとく反撃して勝利にしがみつきます。

パワフルなパンチを強引に打って出るチャンピオンに必死で抵抗し、ディフェンスの甘いチャンピオンのスキを突き結構いいパンチを返していました。

とはいえ、回を重ねるごとに力の差が明確になってきて、フランス人は少しずつスタミナをそがれ、最後までペースを取り戻すことができません。

やっとこさフィニッシュ

8回、9回と少しペースを落としたワイルダーが、10回からフィニッシュにかかります。

そして11回、もう余力が残っていないデュオパに左右のアッパー、フックを叩き込みようやく仕留めました。

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(出典:WOWOW) いったん攻撃のスイッチが入ると迫力満点

 

挑戦者の体幹と序盤のスピードあるパンチにてこずり、パンチ力がないと判断したのかでフェンスの甘さが見られ、課題が残る一戦でした。

 

それにしても、タイトルに挑戦した試合から急にワイルダーは慎重になりましたね。

相手の力を見切るまでは以前のような強引なパンチを大振りすることがなくなりました。

ペース配分も考え、途中でスタミナを温存したり、と、12ラウンドの戦略を考えているのがわかります。

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