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190.最後はKOを期待したのに~
世界ウェルター級タイトルマッチ(2015年9月13日)
フロイド・メイウェザーVSアンドレ・ベルト
(出典:WOWOW)
最後の相手にベルトを選んだ時点で、「きっと最後はKOで終わるんや!」て、期待した私が「バカでした。」ゲストの香川照之さんの冗舌も、いつになく空回りしていたような気がします。
■余裕のメイウェザー
二人が対峙した時にもう勝敗が決まったいるような気がしました。
「なんでもない」という顔をしているメイウェザーに対して、表情の硬いベルト。(体も硬いですけどね)
試合が始まると、仕上がり上々のメイウェザーは相変わらず速い。なかなか手が出ないベルトに「相手が速いとどうしても見てしまうんですよ」と浜田剛史さん。
前半はベルトが追いかけ、メイウェザーが下がってジャブ、右ストレートを決めるという、まるでパッキャオ戦の再放送かと思うほどいつものメイウェザーです。
■右クロスを狙っている?
時折打つメイウェザーの右クロスはなかなか威力がありそうで、「距離があって来ると倒せますよ」と浜田さん。
8ラウンドからベルトがかなり攻勢に出てきましたが、逆にメイウェザーの速い動きにほんろうされる始末。「そろそろ倒しに行くのかな」と期待しましたが、安全圏からのパンチに終始し、「やっぱりいつものメイウェザー」のままです。
12ラウンドは「まさか計ったようにここで決めるのか」と思わせる多彩な攻撃を見せましたが、結局最後10秒は手を挙げていつものポーズで終わりました。
(出典:WOWOW)
■もうKOするパンチを持っていない
ひょっとしたらメイウェザーはこの右クロスで倒すつもりだったのかもしれません。結構力を込めて打ったパンチもありましたが、あの打たれ弱いベルトをピンチにすらさせることは出来ませんでした。どうやらウェルター級で通用するパンチ力はなさそうですね。
そうなるとメイウェザーは軌道修正して「いつもの」スタイルに戻すしかなったのでしょう。
(出典:WOWOW)
■ボクシングはKO!
解説のジョー小泉さんが「メイウェザー時代はこれで終わりにしたい。本来のボクシングはエキサンティングでスリリングで感動を伝えるスポーツであるべきです。やっぱりボクシングは倒しに行くこと、これが一番です。みんながメイウェザーだったらボクシングは滅びますよ」。
いつになく力説で、高柳アナがしきりにフォローしていました。
勝つのはもちろん大事でしょうが、危険を冒しても倒しにいく姿勢がないボクサーは魅力がないですね。
結果倒せなくても、その姿勢が大事だと思います。
長谷川穂積はファンが「もういい!」と言っているのに、危険を冒して撃ち合います。
私は「ボクサーはみんな長谷川穂積でいい」と思っています。