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■フェザー級10回戦:長谷川穂積VSオラシオ・ガルシア(メキシコ)
長谷川はなぜこんな強い相手を再起戦に選んだのでしょう。
同じ世界ランカーでしたら、細野悟あたりで十分でしょう。
勝つのはもちろん、KOを狙えたでしょうし、そして4団体すべての世界ランキングが手に入ります。
まあ、タイの観光ボクサーを選ぶよりは、はるかにファンにとっては面白いのは間違いないです。長谷川の勇気には脱帽します。
■動きがにぶいガルシア
ガルシアはWBC世界Sバンタム級9位、29戦29勝21KOのまさに本物の世界ランカーです。今回はフェザー級のウエイトで戦うわけですが、ガルシアの方が一回り大きく見えました。
しかしスピード、テクニックは長谷川が圧倒。
「前日計量から体重をあげすぎた」とガルシアが試合後に言っていた通り、パワーはあるが、動きが鈍くパンチにスピードがないので、長谷川に当たりません。
■思い通りの判定勝ち
打たせないで打つ、まさにそれを実践した試合運びでした。ボディブローも効果的でしたし、右ストレート、フックは面白いように当たりましたね。どうやらガルシアはサウスポーが苦手のようです。
打ち合う場面もありましたが、長谷川は相手の距離を見切っていたようで、クリーンヒットをもらうことはありませんでした。
長谷川の調子は必ずしも良くなかったということですが、私の眼には、長谷川のテクニックのすべてを見せてもらったような気がします。とにかくパンチの当て勘がいいですし、手数も多い。
WBA世界バンタム級タイトルマッチで、せっかくダウンを奪いながら、極端に手数が少なくて判定負けした亀田和毅とは、えらい違いです。
亀田兄弟はほんとに手数が極端に少ないですね。いくらうまくよけても、パンチを打たないとボクシングは勝てませんよ!
久しぶりに長谷川らしいボクシングを見せてもらって、判定でも十分見ごたえがありました。
■さて次はどうするの
ガルシアはWBCとIBFでランキング入りしていますから、ここの世界タイトルを狙いに行くのでしょう。(引退するような気もしますが)
フェザー級でしたら、WBCは先日ジョニゴンをKOしたゲリー・ラッセル・ジュニア。
スピードはありますが、ワシル・ロマチェンコには負けています。
長谷川ならいい試合ができそうです。IBFのイブケニー・グラドビッチはよくわかりませんね。
■速報
5月10日、アメリカ、亀田和毅はチャンピオンのジェイミー・マグドーネルに判定負けでタイトル奪取ならず、初黒星。
3ラウンドにダウンを奪いながら、その後の極端な手数の少なさに、判定負け。きっと4ラウンドから退屈なボクシングが展開されたのでしょうね。
もっと勇気のあるボクシングをしなければ、世界では通用しません。
そんなに打たれるのが怖いなら、ボクシングやめたら?