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◆五十嵐貴久さんの「サウンド・オブ・サイレンス」
この人はサスペンスだけじゃなくこんな話も書くんですね。
聾者の高校生たちがダンス大会を目指す話です。
聾者というのは先天的と後天的とまた違うんですね。手話ができたり口読ができたり。
差別と闘いハンデと闘い、ダンス大会で入賞する、ベタではあるがやはりハッピーエンドは感動しますね。
◆西澤保彦さんの「下戸は勘定に入れません」
いやーこの主人公、ずっと飲みっぱなしなんです。読んでるだけで二日酔いになってしまいそうです。
短編かと思ったら話がずっと繋がっていました。
死に場所を探しに、ついでに買ったカティーサークが運命の分かれ道になります。
西澤さんの真骨頂、あーでもない、こーでもないと思いを巡らせ、段々と真実に近づいていきます。当然、どんでん返しの連続。面白かったです。
◆宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」
700ページを超える本が三巻。最後は722ページ、もう意地で読みました。
映画化されるらしいですね。こちらは映画の方がいいかもしれません。
私がもし作家なら、この話、一巻で終わらせます。ちょっと引っ張りすぎですね。無駄にページ数を稼ぎすぎです。
話は簡単。学校で死体で発見された中学生は自殺か、他殺か、もし他殺ならば犯人はだれか、というこうです。それを中学生が解決するストーリー。
でも、こんなすごい中学生たちがいたらびっくりですね。本物の裁判さながらの学校内裁判を運営し、見事真実を追求したのですから。最後の一巻が一番良かったと思います。当たり前ですが。