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(出典:WOWOW)
ホセ・バエンズエラ(アメリカ)VSエドウィン・デ・ロス・サントス(ドミニカ共和国)
WBC米大陸ライト級タイトルマッチ(2022年9月4日)
両選手のプロフィール
ホセ・バエンズエラ(アメリカ)WBC世界ライト級9位
12戦全勝8KO、23歳 サウスポースタイル
身長 173cm リーチ 178cm
2022年4月にフランシスコ・バルガスとWBC米大陸王座決定戦を行い、1RKOでタイトルを獲得、今回が初防衛戦です。→元世界王者フランシスコ・バルガスが1ラウンド左フック1発でKO負け VSホセ・バエンズエラ(WBC米大陸ライト級王座決定戦)
エドウィン・デ・ロス・サントス(ドミニカ共和国)元WBAカリブ・ライト級王者
15戦14勝13KO1敗、22歳 サウスポースタイル
身長 173cm リーチ 178cm
2022年1月にウィリアム・フォスターとの全勝対決で判定負けし、14戦目にして初黒星を喫しましたが、再起戦はKO勝利で飾っています。KO率86.7%のハードパンチャーです。この試合は、ジェスリル・コラレス(内山さんに2度勝って内山さんを引退に追い込んだ憎っくきボクサー)のピンチヒッターとして、挑戦のチャンスが回ってきました。
試合経過
1R サントスが一枚上手か
サウスポー対決です。構え方のせいか、バエンズエラの方が少し大きく見えます。開始30秒、サントスのワンツーがバエンズエラをとらえました。サントスの左フックは威力がありそうです。バエンズエラの左右のフックもスピードがありますね。しかしサントスはよく見ています。
2分過ぎ、バエンズエラの左打ち下ろしがヒットしました。しかし、すぐにサントスの左ストレートから右ストレートがバエンズエラの顔面をとらえ、バランスを崩します。そして、左アッパーをボディへ。バエンズエラは少し効いたのか後ろへ下がります。終盤、サントスのワンツーがバエンズエラの顔面をとらえます。
2R ダウンの応酬、これは見応えがあります!
バエンズエラが右ジャブを突いて前に出ます。しかし、サントスがボディへストレートを返します。サントスの右フックは速すぎて、バエンズエラは反応出来てませんね。対するバエンズエラのパンチはサントスに見切られています。1分過ぎ、強烈なサントスの左フックがバエンズエラの顔面をとらえ、大きくのけぞります。ジャブもサントスのパンチの方が先に当たります。
ラウンド中盤、相手を見切ったのか、サントスが左右の連打で襲い掛かります。サントスはここでも、うまく上下にパンチを打ち分けています。
それでもバエンズエラはジャブを突いて前に出ます。そして、バエンズエラの右ストレートがサントスの顎をとらえ、左ボディから左フックをヒットし、サントスが腰砕け状態に。更に右ストレートをヒットすると、なんとサントスが両手をついてダウンました。
ゆっくり休んで、カウント8で立ってきました。サントスにそれほどダメージは感じませんね。サントスが反撃に転じます。2分過ぎにお互いのパンチが交錯し、サントスの右フックで、バエンズエラの足がバタつきます。そして、もみ合いながら放ったサントスの右フックでバエンズエラが大きくバランスを崩し、さらにサントスの右ストレートでロープに詰まり、左右のフックを叩き込むと、たまらずバエンズエラがダウンしました。しかし、ダウン後の加撃でサントスは減点1を取られました。この間、2~30秒はありましたか、バエンズエラはダメージを回復することが出来ましたね。
残り30秒弱、またサントスの左右のパンチがバエンズエラの顎をとらえました。バエンズエラは相変わらず右をまともにもらいますね。
3R 余裕のサントスがストップ勝ち
サントスが一方的に攻めている展開ですが、採点ではここまではおそらく互角でしょうね。
バエンズエラが前に出て左右のパンチを放ちましたが、最後にためて打った左フックに、左フックのカウンターを合わされ、足をばたつかせ、両手をついてダウン!
すぐに立ってきましたが、これはかなりダメージがありそうです。前に出て何とかパンチを放ちますが、サントスは落ち着いてさばき、右ジャブから左ストレートでバエンズエラが腰を落としたところに、レフリーが割って入りました。
サントスが3ラウンドKO勝ちで、タイトルを獲得しました。ニュージャージー州はレフリーが試合を止めた場合でもKOとなるのでしょうか。
それはともかく、バエンズエラはPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)のスター候補生でした。まさかここで躓くとは思ってもいなかったでしょう。相手はピンチヒッターですしね。勝ったサントスはパンチ力があり、スピードもテクニックも一流ですが、ライト級は全階級の中でも一番層が厚いところですから、なかなか世界戦線に加わるのは大変でしょうね。