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(出典:WOWOW)
シャクール・スティーブンソン(アメリカ)VSロブソン・コンセイサン(ブラジル)
WBC・WBO世界S・フェザー級タイトルマッチ(2022年9月23日)
この試合は、前日計量でスティーブンソンが725gオーバー。しかも落とす努力を全くせず、タイトルを剥奪されてしまいました。従って、コンセイサンが勝った場合のみタイトルを獲得できるという、お馴染みの変則マッチとなりました。
両選手のプロフィール
シャクール・スティーブンソン(アメリカ)前WBC・WBO世界・フェザー級王者
18戦全勝9KO、25歳 サウスポースタイル
身長 170cm リーチ 173cm
デビュー3年目の2019年10月にWBO世界フェザー級タイトルを獲得しています。2021年には、WBO世界S・フェザー級暫定王者決定戦で、ジェレミア・ナカティラに判定勝ちして、2階級制覇に成功。10月に正規王者のジャメル・へリングに圧勝し、10RTKOで正規王座を獲得しました。この試合のスティーブンソンは本当に強かったですね。そして、オスカル・バルデスとのWBO・WBC王座統一戦でもバルデスに何もさせずに圧勝しました。
ロブソン・コンセイサン(ブラジル)WBC・WBO世界S・フェザー級2位
18戦17勝8KO1敗、33歳 オーソドックススタイル
身長 179cm リーチ 178cm
2016年のリオ五輪金メダリストです。2021年9月にWBC世界S・フェザー級王者のオスカル・バルデスに挑戦し、判定負けでタイトル獲得に失敗しました。
試合展開
序盤で相手を見切るスティーブンソン
1ラウンド様子を見たスティーブンソンが、2ラウンド後半からエンジンをかけ上下に的確なパンチをヒットさせます。コンセイサンの大きなパンチは、すべてバックステップでかわされます。コンセイサンの右はオープンブロー気味ですね。3ラウンドからスティーブンソンが前に出て、近い距離で上下にパンチを放ち、コンセイサンのパンチはすべてボディワークでかわされます。
4ラウンドにコンセイサンがダウン
4ラウンドからコンセイサンもかなり力を込めてパンチを放ちます。しかし、スティーブンソンはその打ち終わりに的確にパンチをヒットさせます。そして相手を飲んだように、プレッシャーをかけパンチを放ちます。ラウンド終了間際にスティーブンソンの左ストレートがボディにヒットし、コンセイサンがダウンしました。
コンセイサンは早くもお疲れモード
5ラウンド、早くも疲れが見えるコンセイサンに、スティーブンソンはプレッシャーをかけ、パンチを放ちます。前に出るスティーブンソンを止めようと、コンセイサンは大きなパンチを放ちますが、打ち終わりに的確にボディブローを返されます。そして、スティーブンソンが上下にパンチを打ち込みます。
後半はワンサイドゲーム
前に出るステーブンソンに対して必死に応戦するコンセイサンですが、そのパンチはいずれも空回り。コンパクトなスティーブンソのンパンチが的確に上下にヒットします。もうコンセイサンはどうしていいか分からい状態でしょうね。ここまで来たら、スティーブンソンもパンチをボディに集めるなりして倒せよ!と思いますね。
最後までマイペースのスティーブンソン
ラウンド前半はコンセイサンも手を出しますが、後半は疲れてスティーブンソンのコンパクトなパンチが的確にヒットします。9ラウンドにスティーブンソンがコンセイサンを投げ飛ばしたとして、減点1を取られました。まあ、大勢に影響はないでしょうね。11ラウンドのスティーブンソンの左カウンターのボディストレートはかなりダメージがあったはずですが、スティーブンソンはマイペースをキープ。そして、最終ラウンドのゴングを聞きました。
判定は3-0(117-109,118-108,117-109)でスティーブンソンの勝ちですが、タイトルは空位になりました。解説のジョー・小泉さんは怒っていますよ。スティーブンソンに厳しいペナルティを課すべきだと。
しかし、スティーブンソンがライト級に階級を上げてくると、ますますライト級は激戦区になりますね。