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(出典:TBS)
井岡一翔(志成)VSドニー・ニエテス(フィリピン)
WBO世界S・フライ級タイトルマッチ(2022年7月13日)
久しぶりに、地上波でボクシングの試合を観ることが出来そうですね。まさか東京しか放送しないということはないでしょう。
両選手のプロフィール
井岡一翔(志成)WBO世界・フライ級王者
30戦28勝15KO2敗、33歳 オーソドックススタイル
身長 165cm リーチ 169cm
2011年2月にWBO世界ミニマム級王座を獲得。3度防衛後、2012年にWBA世界Lフライ級王座を獲得し、2階級制覇を達成しました。3度防衛して、IBF世界フライ級王者のアムナット・ルエンロンに挑戦し、判定負けで3階級制覇に失敗しました。
しかし、2015年にファン・カルロス・レべコに判定勝ちして、WBA世界フライ級タイトルを獲得し、3階級制覇を達成しました。5度防衛して、タイトルを返上し、S・フライ級へ階級を上げました。
そして、2018年12月、ドニー・ニエテスとWBO世界S・フライ級王座決定戦を行い、判定負けでタイトル獲得に失敗しましたが、ニエテスがタイトルを返上。2019年6月、アストン・パリクテと王座決定戦を行い、TKO勝ちでWBO世界S・フライ級タイトルを獲得、同時に4階級制覇を達成しました。2021年12月に福永亮次に判定勝ちして、4度の防衛に成功しています。
ドニー・ニエテス(フィリピン)WBO世界S・フライ級1位
47戦41勝23KO1敗5分け、40歳 オーソドックススタイル
身長160cm リーチ 166cm
2003年4月にプロデビュー、実にキャリア20年になろうとしています。2004年9月に判定負けしてからは、18年間負けなしです。37戦してなんと5つの引き分けがあります。負けないボクシングの天才ですね。「わしボク」は「凡戦の帝王」と呼んでいます。井岡と同様、4階級を制覇しています。
展開予想
井岡はようやくS・フライ級の身体が出来てきたように思います。3度目の防衛戦で、フランシスコ・ロドリゲスにパワー負けしていましたが、福永戦では見事なテクニックを披露し、パワーでも全く引けをとりませんでした。一方のニエテスも、昨年2試合をこなし、ブランクの影響はないと思います。
井岡が序盤から「倒す」気持ちで積極的に攻めていかないと、前回同様、「凡戦の帝王」ニエテスの術中にはまってしまいます。井岡は好戦的な相手は得意ですが、ニエテスのようなディフェンシブなボクサーはどうも苦手のようです。ニエテスのボクシングに付き合ってしまうと、だらだら12ラウンドを消化し、超凡戦の末、微妙な判定で終わるでしょう。まあ、今回は井岡が何とか勝つような気がします。
試合経過
序盤は井岡がやや優勢に試合を進めていいます。実に地味な展開です。前半は静かな戦いですね。
そして、少しずつ井岡のパンチがニエテスをとらえていきます。井岡のディフェンスは完璧です。ニエテスのパンチをほとんどもらいません。勝ちに徹したボクシングを展開しています。最近の井岡の傾向は、まるで詰将棋のような気がします。
まあ、完勝ですけど、物足りませんね。
注目のアンダーカード2試合
1年半ぶりにリングに登場した比嘉大吾は、プロ初のダウンを喫し、後半盛り返して2-1で何とか判定勝ちしました。やはりバンタム級では比嘉のパンチ力は通用しないよな気がします。
鳴り物入りでプロ入りしたアマ13冠の堤駿斗もいいパンチをもらって、ぐらつく場面があり、両手を負傷しながら、なんとか判定で勝ったものの、ほろ苦いデビュー戦となりました。