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ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)VSイサック・クルス(メキシコ)
WBA世界ライト級タイトルマッチ(2021年12月5日)
ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)WBA世界ライト級王者
25戦全勝24KO、27歳 左サウスポー
身長166cm リーチ 171cm
イサック・クルス(メキシコ)WBA世界ライト級8位
24戦22勝15KO1敗1分け、23歳
身長 164cm リーチ 160cm
デービスが、左アッパーカット一発で、レオ・サンタクルスを失神させたのは衝撃的でしたね。クルスも好戦的なファイターで、ディエゴ・マグダレノに1RKOで勝った試合が印象に残っています。12月6日、WOWOWオンデマンドで午後0時頃から生配信され、当日、WOWOWライブで午後9時からテレビ放送されます。
ライト級はいま、戦国時代ですね。WBAのデービスを筆頭に、WBC王者がデビン・ヘイニー、暫定王者にジョセフ・ディアスがいます。そしてWBAスーパー・IBF・WBOに先日番狂わせでテオフィモ・ロペスに勝ったジョージ・カンボソス・JRと、世界王者が4人います。さらに、WBC1位にワシル・ロマチェンコ、2位にはライアン・ガルシアと世界ランカーも強豪ぞろいです。そして、われらが日本軍団は、ホルヘ・リナレス、中谷正義、吉野修一郎、三代大訓が虎視眈々と世界を狙っています。特に西谷和宏にTKO勝ちした三代には期待が持てますね。
試合経過)
序盤
クルスがガードを固めて、ガンガン前に出て、左右のパンチを放ち、デービスは下がりながら、右ジャブを突いて距離を取ります。クルスはお構いなしに前に出てプレッシャーをかけます。デービスはロープ伝いにサークリングして、クルスの突進をかわします。かなり速い左右のパンチを、デービスはボディワークできわどくかわし、左のカウンターを返しますが、クルスの突進は止まりません。
中盤
それでも少しずつクルスのプレッシャーが弱くなり、デービスは足を止め応戦します。しかし、デービスのパンチもクルスの固いディフェンスに阻まれ、なかなかクリーンヒットしません。
5~6ラウンド辺りから、デービスはようやく、リズムを取り戻し、反撃に転じます。クルスも時折、怖いパンチを返してくるので、デービスは思い切った攻撃が出来ません。かなりやり難そうですね。今日のデービスは攻撃面では今一つですが、速いクルスのパンチをボディワークでほとんど外し、ディフェンス力の高さを見せます。
後半~終盤
試合後半に入ってから、デービスが前に出るようになります。クルスのプレッシャーはほぼなくなり。デービスがクルスのガードの開いたところへパンチを打ち込みます。少しずつ手数が増え、ゴーサインが出たのか、やや力のこもったパンチを打ち込みます。しかし、クルスも巧みなディフェンスで決定打を打たせません。
そして、今度はクルスが勝負に出たのか、ガンガン前に出てパンチを打ち始めます。デービスも負けじと応戦しますが、11ラウンドは、明らかに左手を痛めたのか、全く左を使わなくなり、右ジャブだけで安全運転のボクシングで逃げ切りました。
判定は3-0(116-112,115-113,115-113)で辛くもデービスが逃げ切りました。
デービスは相当、クルスのボクシングに苦戦しましたが、自身の身体能力の高さは実証しましたね。しばらくデービスの快進撃は続くでしょう。別のデービスのボクシングを見ることが出来て、これはこれで面白い試合でした。