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(出典:WOWOW)
エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)VSリアム・ウイルソン(オーストラリア)
WBO世界S・フェザー級王座決定戦(2023年2月3日)
両選手のプロフィール
エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)2階級制覇王者
37戦36勝30KO1敗、28歳 オーソドックス
身長 170cm リーチ 183cm
2018年にWBO世界S・バンタム級王者のアイザック・ドグボエに挑戦し、判定勝ちで王座を獲得。3度防衛後、王座を返上しました。階級をフェザー級に上げ、2020年10月にルーベン・ビラとWBO王座決定戦で2度のダウンを奪い、判定で2階級制覇を達成しました。2021年4月にクリストファー・ディアスに12RTKO勝ちで初防衛に成功。3度目の防衛戦でエドゥアルド・バエスに6RKO勝ちした後、王座を返上しています。
リアム・ウィルソン(オーストラリア)WBO世界S・フェザー級3位
12戦11勝7KO1敗、26歳 オーソドックス
身長176センチ リーチ 178センチ
2021年7月にジョー・ノイナイに5RTKO負けを喫しこれが唯一の黒星です。2022年3月に再戦し今度は2RKOでリベンジしました。数字以上にパンチ力はありそうですね。
試合展開
長身のウィルソンが前に出てペースをつかむ
ナバレッテは自分より背の高い選手と対戦するは初めてではないでしょうか。常に背の低い選手と対戦していた記憶しかないので、なんだかナバレッテではないような感じがしますね。
ナバレッテは相手が遠いので、少し戸惑っているようですね。ウィルソンが前に出ます。ウィルソンの左フックが怖いですね。ナバレッテは思い切って飛び込みパンチを放ちます。
3ラウンドは、ウィルソンがサウスポーにスイッチしました。後半は右に戻しました。
ナバレッテがダウン!疑惑の27秒
4ラウンドもウィルソンは左にスイッチしました。ナバレッテのパンチはなかなか的確にヒットしません。後半、右に戻してから、残り2分の所で、ウィルソンの左フックがナバレッテのあごにヒットし、大きくバランスを崩します。これは効いた!ウィルソンが連打を畳みかけ、ナバレッテが仰向けにダウンしました。プロ初のダウンです。残り47秒。
ロープにつかまり立ち上がりましたが、ダメージは深刻です。カウント途中でマウスピースを吐き出します。カウント8のあと、レフリーがマウスピースをナバレッテの口に入れ、試合が再開されたのが、残り20秒です。ダウンしてから27秒も経過していますよ。ふらふらのナバレッテに対して、ウィルソンが倒しにかかりますが、ここは何とかゴングに救われました。
反撃に転ずるナバレッテですが
足元の怪しいナバレッテに対して、スイッチを繰り返し、ウィルソンが倒しにかかります。ナバレッテは、のらりくらりと応戦し、回復を図ります。
6ラウンドからナバレッテが反撃に転じます。ウィルソンは距離を詰められ被弾が多くなります。ナバレッテのボディ攻撃のスキを狙って、またウィルソンの右フックがカンターでヒットします。形勢はまたウィルソンに傾きます。
7ランドの終盤、ナバレッテのボディ攻撃が効果的でした。
8ラウンドからはナバレッテがペースをつかむ
やや手数の減ったウィルソンに対して、ナバレッテは大きなパンチを振り回し、攻勢に転じます。やはりナバレッテのボディが効果的にヒットしています。ウィルソンは少し押されてきましたね。
9ラウンド開始早々、ナバレッテの右ストレートがヒットし、ウィルソンがダウン。すぐに立ってきましたが果たしてダメージはどうでしょうね。カウント8で試合再開。こうなったらナバレッテは容赦ありません。左右のフック、アッパーでウィルソンを追い詰めます。打たれっぱなしで逃げるウィルソンですが、最後は連打で防戦一方になり、レフリーが試合をストップしました。
ナバレッテがピンチを乗り越え、逆転TKO勝ちで3階級制覇達成しました。しかし、ナバレッテはフィジカル的にS・フェザー級は厳しいと思います。とにかく大苦戦でしたね。