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(出典:WOWOW)
イサック・クルス(メキシコ)VSエデュアルド・ラミレス(メキシコ)
WBCシルバー・ライト級王座決定戦(2022年9月4日)
シルバーというのは、階級ではなく、WBCシルバー王座というタイトル名です。ややこしいですね。
両選手のプロフィール
イサック・クルス(メキシコ)WBC世界ライト級2位、WBO3位、IBF4位、WBA11位
26戦23勝16KO2敗、24歳 オーソドックススタイル
身長 164cm リーチ 160cm
クルスを初めて見たのは、2020年10月にディエゴ・マグダレノを1ラウンドKOで倒したときです。一気にコーナーに詰めて、思い切りのいいパンチを打ち込みいきなりダウンを奪い、さらに2度目のダウンを奪ったパンチは、豪快の一言でしたね。次に見たのが、ジャーボンティ・デービスに挑戦した時です。さすがのデービスも大苦戦し、何とか判定で防衛に成功しましたが、この選手は必ず世界を獲れると思いました。2022年5月に対戦したユリオルキス・ガンボアには何もさせずに5RTKO勝ちしています。最近、急激に強くなっていますね。
エデュアルド・ラミレス(メキシコ)WBA世界S・フェザー級4位、WBC4位、WBO10位
33戦27勝12KO2敗3分け、1NC、29歳 サウスポースタイル
身長 168cm リーチ 178cm
2021年5月、イサック・パークとWBA世界フェザー級暫定王座決定戦を行い、3RKO勝ちでタイトルを獲得しましたが、8月に返上しました。現在5連勝中と波に乗っています。
試合展開
1R
リーチで18cm長いラミレスが下がりながら、ジャブを突きます。クルスはいつものようにガードを固めてわじわと前に出ます。そして、大振りの左右のフックを放ちます。ラミレスは下がりながら何とか距離を取ろうとしますが、クルスはお構いなしにどんどんプレッシャーをかけて前に出ます。
1分過ぎ、クルスがいきなり大振りの右を叩きつけます。ラミレスも必死にジャブを突いて、何とか間合いを取ろうとしますが、クルスはガードを固め左右に体を振りながら距離を詰め、いきなり左右のフックを放ちます。もはやラミレスのパンチでは、クルスの接近を止めることはできませんね。
2R
ラミレスが下がりながら、左右のストレートを軽く放ち、距離を取ります。しかし、クルスは接近して左右のパンチを思い切り振り回します。ラミレスは腰を少し引きながら、パンチを放ちます。クルスも少し腰を落としながら、接近して左右のフックを放ちます。ラミレスはたまらずクリンチで逃げます。下がるラミレスをクルスはじわじわ追いかけ、残り1分23秒、クルスの強烈な左フックがラミレスの顎をとらえ、ラミレスは前のめりにダウン!
これは立てないかもしれませんね。抜群のタイミングでヒットしました。
なんとか立ってきましたが、足元はふらふらしています。クルスが一気に襲い掛かります。そして残り35秒のところで、コーナーに詰めたクルスの左右のフックがラミレスの顎をとらえラミレスが撃沈。マウスピースを吐き出したラミレスを見て、レフリーが試合をストップしました。
何とも豪快な倒しっぷりです。ラミレスは結局何もできませんでした。クルスの2ラウンド2分27秒KO勝ちです。次はぜひとも、「世界最低」の世界チャンピオン、デビン・ヘイニーに挑戦してほしいと思います。デビン・ヘイニーは10月16日にジョージ・カンボソスとダイレクトリマッチを行うことになっています。また、あくびの出るような試合で判定勝ちするでしょう。次は、クルスがお相手をしますよ。ヘイニー!逃げるなよ。