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マイリス・ブリーディス(ラトビア)VSクリストフ・グロワッキ(ポーランド)
WBO世界クルーザー級タイトルマッチ(2019年6月15日)
ブリーディスは、26戦25勝18KO1敗、34歳。WBCダイヤモンド王者。
唯一の1敗は、2018年、WBSSシーズン1の準決勝でオレクサンダー・ウシクに判定負けしたものです。1回戦はノエル・ゲボールに判定勝ちして準決勝に駒を進めています。
グロワッキは、32戦31勝19KO1敗、33歳のサウスポー。WBO王者。
こちらも唯一の1敗は、2016年にオレクサンダー・ウシクに判定負けして、WBO王座を奪われた試合です。一回戦は、マキシム・ブラソフに判定勝ちして、準決勝に駒を進めています。
試合経過)
同じ相手に唯一の黒星をつけられた同士の対戦ですが、第一シードのブリーディスが優勝候補と言われてます。しかし、史上最悪のレフリーが登場し、試合をぶち壊します。
1R)
グロワッキが腰を低くして前に出ます。ブリーディスはガードを高くして、下がりながら左ジャブを突きます。グロワッキはやや変則的な構えですね。広いスタンスから、右を突きます。ブリーディスはサウスポーのグロワッキの動きを観察しているみたいですね。それでも終盤は、少しずつ手を出し始めました。
2R)史上まれにみる最悪のレフリー
この回も前に出て先に仕掛けるのはグロワッキです。なんとなくギクシャクした動きのグロワッキに対して、ブリーディスは自然体に構え、体も柔らかそうです。中盤からブリーディスも応戦します。
ラウンド終盤、もみ合いの中でグロワッキが後頭部をヒットし、ブリーディスがお返しに右ひじをグロワッキの顎にあて、グロワッキがダウンしました。ボクシングの試合ですからこれはいけませんね。グロワッキはしばらく休んで試合再開に応じたところで、ブリーディスに減点が与えられました。
グロワッキの動きにはあまりダメージは感じられませんでしたが、残り30秒弱のところで、グロワッキの左フックに合わせて、ブリーディスの右フックがグロワッキの顎をとらえ、グロワッキがダウンしました。
なんとか立ち上がったグロワッキにブリーディスが襲い掛かります。しかし、ここで、ラウンド終了のベルが鳴りましたが、レフリーは気が付いていません。ブリーディスが連打を畳みかけ、気が付いた?レフリーが止めに入った直後の右フックで、グロワッキがまたもやダウン。
驚いたのは、立ってきたグロワッキに対して、レフリーがカウントを始めたことです。ジョー小泉さんもびっくりです。
3R)このラウンドは不要でしたね
そして、何事もなかったように、3ラウンドが始まりました。グロワッキが捨て身で攻めてきますが、ダメージの残るグロワッキの攻勢をブリーディスは冷静に対処し、右フックをグロワッキの顎に叩き込み、ダウン。
立ってきたグロワッキですが、レフリーが試合をストップしました。
ぼんくらレフリーのおかげで後味の悪い結末
これは何とも後味の悪い結末でしたね。ジョーさんは、レフリーの対処し方に苦言を呈していましたが、もっともな意見です。グロワッキの後頭部への打撃も減点ものですが、そのあとの肘打ちは最悪です。ここでグロワッキにもっと充分な休憩を与えるべきでしょう。
さらにいただけないのは、ゴングが鳴った後のレフリーの対処の仕方ですね。ゴング後の打撃ですから、カウントするのは全くあきれてものが言えません。
この試合は場所を変えて、再戦すべきでしょうね。その際、レフリーには聴力検査を実施した方がいいですよ。