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アンソニー・ディレル(アメリカ)VSデビッド・べナビデス(アメリカ)
WBC世界S・ミドル級タイトルマッチ(2019年9月28日)
ディレルは、35戦33勝24KO1敗1分け、34歳。
2019年に空位の王座をアブニ・イルディリムと決定戦を行い、負傷判定で王座を獲得しています。
べナビデスは、21戦全勝18KO、22歳。休養王者。
2018年9月に、ドーピング検査で陽線反応が出たため、WBCは休養王者に認定しました。事実上の王座剥奪ですね。
試合経過)
1R)ディレルが下がりながらワンツーを放つ
長身のべナビデスがじわじわと前に出て、間合いを詰めます。ディレルは下がりながら、左ジャブを突き、飛び込んでワンツーを放ちます。べナビデスのジャブは長いですね。この回はまだ様子見といったところです。ディレルはパンチもステップも速いですね。
2R)べナビデスがプレッシャーを強める
べナビデスが少しプレッシャーを強めて前に出ます。ディレルは下がりながら左ジャブを突いて距離をとります。べナビデスは間合いを詰めて、思い切って右ストレートを打ち込みます。
ラウンド中盤から、べナビデスが強引に距離を詰め、左右にパンチを打ちこみます。ディレルも応戦しますが、べナビデスの前進を止めることが出来ません。しかも、べナビデスはディレルのパンチをうまく外して、クリーンヒットを許しません。べナビデスの長いジャブはディレルの顔面をとらえていますが、ディレルのジャブは見切られている感じです。
3R)べナビデスのパワーに押されるディレル
べナビデスがじわじわと前に出ます。ディレルは下がりながら、ワンツーを放ちますが、距離が合ってませんね。どうやらディレルのパンチは、見切られているようです。
べナビデスは、ディレルを追い込んで、反撃してくるところへカウンターを放ちます。中盤、べナビデスが左ジャブから、強い右ストレートを打ち込みます。ディレルも応戦しますが、べナビデスは余裕をもってこれを捌きます。
ディレルは苦しくなりましたね。べナビデスのパワーに少しずつディレルが追いつめられていきます。ディレルの左フックがべナビデスの顎をとらえましたが、べナビデスはお構いなしに前に出てパンチを放ちます。
4R)べナビデスが完全にペースをつかむ
べ何ですがじわじわと前に出て、ディレルを追いつめます。ディレルも下がりながら左ジャブを放ちますが、いずれもブロックの上です。
残り2分弱、べナビデスの速い左ジャブがダブルでヒットしました。ディレルの反撃はいずれも、べナビデスのブロックに阻まれます。
ラウンド中盤、べナビデスがまたプレッシャーを強め、ディレルを追いつめます。終盤、ディレルがべナビデスをロープに詰めて連打を放ちますが、有効なパンチはほとんどありません。
5R)ディレルもしぶとく粘る
べナビデスがぐいぐい前に出て、パンチを放ちます。ディレルも手数では負けていませんが、完全にパワー負けしてます。ジャブの打ち合いでも、的確にパンチをヒットしているのべナビデス。ディレルのパンチはほぼ読まれています。
中盤にべナビデスが左右のフックを連打で浴びせますが、ディレルも必死でガードし、難を逃れます。ディレルは、左ジャブをボディにヒット。べナビデスがトランクスを下げる仕草をします。ちょっと効いたのかな。
終盤はべナビデスもやや打ち疲れたのか、ややガードが甘くなり、パンチの精度も落ちてきたような気がします。
6R)ディレルが右目をカット
同じような展開が続きます。前に出るべナビデスに対して、ディレルは左をボディに打ちます。ややべナビデスのプレッシャーが弱まった感じがしましたが、終盤、またべナビデスが強いパンチでディレルを追いつめます。
残り30秒あたりで、ディレルがカットしました。べナビデスの左ジャブによるカットですね。
7R)ディレル、苦しい!
べナビデスがかなり強めにパンチを放ってきます。ディレルは下がる一方です。後半、べナビデスが強引に打って出ます。ディレルも必死に応戦しますが、苦しい!
ここで、ドクターチェックが入ります。ストップか~。いや、試合が再開されました。べナビデスはガンガン前に出てパンチを放ちます。ディレルも必死に応戦します。
8R)防戦一方のディレル
まずは、ドクターチェックです。そして、試合再開。ディエルはサウスポーにスイッチしました。べナビデスはちょっと戸惑っていますね。前に出ますが、パンチはあまり出ません。
しかし、ラウンド後半、べナビデスがディレルをコーナーに詰めて連打を浴びせます。ディレルは辛うじてクリンチで逃げます。終盤、べナビデスの強引な左フックがダブルでディレルをとらえます。そして、左ボディブローがディレルのわき腹をとらえると、ディレルはガードを下げて、ロープまで後退します。襲い掛かるべナビデスの連打で、ディレルは防戦一方。ここはゴングに救われます。
9R)レフリー!ストップが遅いぞ
ディレルはオーソドックスに戻しました。べナビデスが左ジャブを突いて、ディレルを追いつめます。そして、左右の連打を叩き込みます。ディレルもカウンターで応戦しますが、べナビデスは構わず左ジャブから、強烈な左ボディをディレルのわき腹に叩き込みます。
もう、ディレルに反撃の力は残っていませんね。べナビデスの連打に何度もバランスを崩し、いつストップされてもおかしくない状態が続きます。
そして、残り1分20秒、連打にさらされたディレルを見て、インスペクター(黒い服を着た人)が手を振ってアピールし、ようやくレフリーが試合をストップしました。
べナビデスが圧巻の強さを見せ、9RTKO勝ちでタイトルを取り戻しました。
さて、べナビデスとカラム・スミス、どっちが強いでしょうか。