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カリド・ヤファイ(イギリス)VSダビド・カルモナ(メキシコ)
WBA世界S・フライ級タイトルマッチ(2018年5月26日)
(出典:WOWOW)
ヤファイは、23戦全勝14KO、28歳。ルイス・コンセプシオンから奪ったタイトルの3度目の防衛戦です。
2度の防衛戦はいずれも日本人(村中優、石田匠)を大差の判定に下しています。
カルモナは、31戦21勝9KO5敗5分け、28歳。WBA10位。
2016年5月に、井上尚弥のWBO世界S・フライ級タイトルに挑戦し、井上が拳を痛めていたとはいえ、判定まで粘っています。
しかし、今回は前日計量で体重超過(1,36キロ)の失態を犯し、失格。3ポンドもオーバーしましたが、試合は予定通り行われました。
1ラウンドからスリリングな展開
序盤から、ヤファイの左ジャブがカルモナをコントロールしています。
カルモナはスピードもなく、動きも悪いですね。
そして、開始1分過ぎに、ヤファイの左フックがカルモナのテンプルをとらえると、少し遅れて、カルモナがダウンしました。
(ヤファイの左がカルモナのテンプルにヒット)
井上に挑戦した時のカルモナとは、別人のようにもろいダウンですね。
カルモナは、すぐに立ってきたました。ダメージはそれほどなさそうです。
ロープに詰めてパンチを放つヤファイに、今度はカルモナの左フックがカウンターでヒットしました。これは結構効いたようです。
(カルモナの左フックがカウンターでヒット。カルモナのこの日のベストパンチ)
ヤファイは必死でクリンチに逃げます。かなりダメージがありそうですね。ヤファイの足元が怪しい。
ヤファイが、スリップダウンしましたが、これはダメージの影響かなりありそうですね。
ヤファイは、ガードを固めて、必死に防戦します。
まだ1分以上あります。ヤファイは大ピンチですが、動きの思いカルモナは攻め切れません。
2ラウンドもカルモナが積極的に攻めます。
体重超過のカルモナの方が、一回りまわり大きく見えますね。
ヤファイのダメージも2ラウンド中盤には、ほぼ回復してきたようです。
3ラウンドは左ジャブの差し合い。少しずつヤファイの動きが良くなってきました。
しかし、カルモナのボディブローも効果的ですね。
3ラウンド終盤は、ヤファイが手数で圧倒します。
中盤からヤファイのペース
4ラウンド、1分過ぎにヤファイの左ボディブローからの右ストレートで、カルモナがダウンします。
(押し倒すようなダウン。何がヒットしたのかよくわかりません)
押し倒したようなダウンでしたが、レフリーはダウンの裁定。カルモナは不服そうです。
ここは、ヤファイも初回のように強引には攻めません。
ヤファイの左ボディブローから右ストレートをヒットしました。これでややカルモナの動きが止まりましたね。
しかし、カルモナもしぶとく反撃してきます。特に左ボディブローは威力がありそうです。
5ラウンドは、ヤファイがフットワークを使いながら、攻勢をかけます。カルモナはカウンターを狙っていますね。
ヤファイの左ジャブから右ボディブローがヒットし、カルモナの身体が九の字になります。
そして、ヤファイの左ジャブから、右左の連打がカルモナの顎をとらえ、カルモナが3度目のダウンを喫しました。
(ヤファイの左、右、左がきれいにヒット。ヤファイのこの日のベストパンチですね)
この日のカルモナは、とにかくバランスが悪いですね。
今度はヤファイのボディブローでまたカルモナがダウンしましたが、これはローブローの裁定。
(このローブローはスタミナの切れているカルモナには効きましたね)
カルモナに休憩があたえられ、ヤファイから減点を取ります。
接近しての乱打戦は、体の大きいカルモナのパワーにヤファイが押され気味。しかし、左ボディブローでカルモナの動きが止まります。
パンチの威力は、カルモナの方がありそうですが、如何せん動きが悪く、ヤファイの手数とスピードがペースを支配します。
カルモナが体勢を崩すと、すかさずヤファイがパンチを放ってっきます。
カルモナはかなりスタミナを消耗しているようです。動きが重く、バランスもよくありません。
そして、7ラウンド終了時点で、カルモナ陣営がギブアップしました。
(精根尽き果てた感じのカルモナ)
ヤファイは、カルモナの重さにかなり苦労した感じです。予想以上にパンチが重かったのでしょう。
当日体重がどのくらいだったのか、わかりませんが、出来ましたらこんな試合は中止すべきだと思います。
カルモナはこれで終わりでしょう。
ヤファイは、他の団体のチャンピオン(WBC:シーサケット・ソールンビサイ、IBF:ジャーウイン・アンカハス)に比べるとかなり見劣りがしますね。
ローマン・ゴンザレスとの対戦プランも持ち上がっているようです。