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ガブリエル・ロサド(アメリカ)VSジョシュア・クロッティ(ガーナ)
ミドル級10回戦(2015年12月19日)
(出典:WOWOW)
クロッティはまだ現役だったんですね。しかもこの日はミドル級で登場。
ウェルター級で活躍したクロッティにはさすがにミドル級は重すぎました。
しかし、この両者の過去の対戦相手はすごいメンバーがそろっています。
クロッティはアントニオ・マルガリートやディエゴ・コラレス、ザブ・ジュダーには勝っています。ミゲール・コットやマニー・パッキャオには負けているものの、いずれも判定までいっています。
ロサドは9敗していますが、これもまたすごいメンバーです。
デビッド・レミュー、ピーター・クイリン、ゲンナディ・ゴロフキン、アルフレッド・アングロにはKO負けしてますが、ジャーメル・チャーロには判定負け。
両者が誇れるのは過去の対戦相手だけ
4ラウンドぐらいまでは、一回り小さいクロッティがプレッシャーをかけ、パワー負けせずシャープなパンチを決めていました。
しかし、4ラウンドにロサドのボディブローをもらってからは、押し合いに体力を使いすぎたクロッティが下がる場面が目立ちだします。
5ラウンドが始まる前のロサドの表情はかなり疲れているように見えましたが、実際にはクロッティの方が体力を消耗していたようですね。
流れはロサドに傾きましたが、ロサドのパンチはほとんどガードの上で、むしろパンチの精度ではクロッティが上回っていたように思います。
しかし、手数でクロッティのパンチをガードに専念させることには成功していました。
あまりにも決定力を欠く両者
ロサドもクロッティも時折効果的なパンチをヒットしていましたが、相手に深刻なダメージを与えるまでには至りません。両者とも明らかに決め手に欠きます。
後半は、結局手数に勝るロサドがなんとなくペースを握ったような展開で、唯一効果的だったのはロサドのボディブローぐらいでした。
そして判定は2-4ポイント差でロサドの勝ち。
1年ぶりの試合で勝利を得たロサドですが、彼に将来があるようには思えません。精度の悪いパンチでしかも特にパンチ力もなく、クロッティが本来のミドルの選手であれば倒されていたでしょう。
もちろん負けたクロッティはもう38歳です。ミドル級とはいえ、この程度の相手に負けているようでは、さすがにこれが最後の試合となるでしょうね。
ひょっとしたら勝ったロサドもこれが最後になるかもしれませんね。この選手にはボクサーとしての魅力が何もありません。過去の対戦相手から学んだものは何もないようですね。