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196.スーパーフェザー級の新星、尾川が世界ランカーと対決
Sフェザー級は少し前までは、世界チャンピオン2人を筆頭に、有望選手がひしめきあう注目の階級でした。
ところが、最近、期待の金子大樹が低迷していた仲村正男に判定負けするなどで、世界戦線から脱落し、今や、かろうじて日本チャンピオンの内藤律樹、そして東洋太平洋チャンピンの座に就いた伊藤雅雪の二人だけがなんとか頑張っているという状況です。
ただ、伊藤は内藤に負けているだけに、世界へ向けてまい進しているのは、厳密に言うと内藤だけということも言えます。
しかし、内藤がライト級に上がってしまうと、もう内山高志と三浦隆司の両チャンピオンに追随する有望株は皆無というお寒い状態になりかねません。
Sフェザー級10回戦(2015年9月22日)
尾川堅一VSデイビ・フリオ・バッサ(コロンビア)
■尾川の戦力
戦績は16戦15勝13KO1敗。この1敗は2012年8月に三好祐樹に5ラウンドTKO負けしたものです。
この三好は2010年、新人王の決勝で土屋修平に顎を割られて敗れています。
尾川との対戦の前には、今の日本ライト級チャンピオンにもKO負けしています。
尾川は当時もちろん無敗ですから、いわば尾川が勝って当然という試合でしたが、まさかの初黒星。それもKOですからね。
この試合を見たような記憶があります。「パンチ力はあるけどもろいな~」て印象が残っています。
この選手にはすぐに雪辱していますが、それでももろさの印象は払しょくされません。
実は私はこの時点で、泣かず飛ばず選手になるような予想をしていましたが、なんとなんとその後7連続KO勝ちです。
相変わらず私の見る目はないですね~
前回の試合はここをクリックしてください。
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■デイビ・フリオ・バッサの実力
WBC世界Sフェザー級14位。17戦全勝10KOの戦績です。
アマチュアでも200戦ぐらい戦っているらしく、「難敵やな」という印象ですね。テクニックは結構ありそうですが、パンチ力はそれほどでもない、という気がします。
年齢が34歳というの唯一尾川に有利な材料ですか。尾川は27歳、一番強いときかもしれませんからね。
■さあどうなるのでしょう
最近の尾川の成長は目覚ましいものがあります。ジャブがとても良くなっています。これで試合をコントロール出来ますし、多分距離の見極めも早い段階で出来るようになっているように思います。
以前からパンチ力はありましたが、それをいいタイミングで打てるようになってきたので、パンチ力以上に相手にダメージを与えることが出来ているのでしょう。
相手のレベルの問題もありますが、7連続KO勝ちはなかなか出来るものではありません。
倒す必要はありませんが、いい試合をして、次につなげてほしいですね。
おそらく内藤はライトへ階級を上げるでしょうから、その空位のタイトルを仲村か金子と争ってほしいと思います。
もしくは、伊藤の持つ東洋太平洋タイトルへのチャレンジというステップでもいいでしょう。
すべてはこの試合の内容いかんに懸かっている、と言っても過言ではないでしょう。
9月22日、山中慎介チャンピオンVSアンセルモ・モレノのセミファイナルです。いい勝ち方をしてチャンピオンにつなげてください。
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