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WBO世界フェザー級タイトルマッチ(2024年12月8日)
ラファエル・エスピノサ(メキシコ)VSロペイシー・ラミレス(キューバ)
両選手のプロフィール
ラファエル・エスピノサ(メキシコ)WBO王者
25戦全勝21KO、30歳 オーソドックス
身長 185センチ リーチ 188センチ
名のある選手との対戦はありませんが、KO率87%の強打と、規格外の体格は魅力的ですね。そして、2023年10月にロペーシー・ラミレスに挑戦し、番狂わせの判定勝ちでタイトルを獲得しました。僅差の判定でしたが、「わしボク」はエスピノサの完勝だと思っています。2024年6月には、セルヒオ・サンチェスに4RTKO勝ちで初防衛に成功してます。
ロペイシー・ラミレス(キューバ)WBO1位
16戦13勝9KO2敗、30歳 サウスポー
身長 168センチ リーチ 173センチ
鳴り物入りでプロ入りした2連続五輪金メダリストのラミレスが、デビュー戦でダウンを奪われ、まさかの判定負けを喫した時は、多くのボクシングファンがびっくりしたでしょうね。相手は全くの無名の選手でしたから。2022年6月、USBA全米・WBOグローバル・フェザー級王座決定戦で無敗の世界ランカーのエイブラハム・ノバを5Rに左フック一発で倒し、タイトルを獲得しました。2023年4月にアイザック・ドクボエとWBO王座決定戦を行い、判定勝ちしてタイトルを獲得しましたが、2023年10月の2度目の防衛戦で、無名のエスピノサに判定負けして王座を明け渡しました。2024年6月にブランドン・ラミレスとの再起戦は7RKO勝利で圧勝しています。
展開予想
前回の試合でエスピノサが5ラウンドに痛烈なダウンを喫しています。もう少し時間があればラミレスの圧勝に終わってたでしょうね。しかし、エスピノサの回復力には驚かされました。そして、185センチの長身。ラミレスはこれをどう攻略するのかがポイントです。エスピノサは決してディフェンスが上手いわけではないので、ラミレスが堅実なボクシングで慎重に戦えば、勝つチャンスは十分あると思います。しかし、乱打戦になればエスピノサの攻撃力が優り、今度はKO決着になるかもしれませんね。さて、エスピノサがフェザー級最強を証明するのか、楽しみな一戦です。
試合展開
序盤はラミレスの動きはよく、ボディを中心に距離を測っていました。しかし、エスピノサも3ラウンドあたりからプレッシャーを強め、前に出ます。
4ラウンドからは、エスピノサの手数が増え、プレッシャーも強くなってきました。反対にラミレスはやや手数が減り、攻めあぐねている感じです。
そして、6ラウンド開始早々、エスピノサの右ストレートがラミレスの右目あたりにヒットした瞬間、ラミレスが左手を上げてギブアップのサイン。レフリーはすぐに試合をストップしました。
突然の試合終了。エスピノサの6ラウンドTKO勝ちで返り討ちにしました。そして、2度目の防衛に成功しました。ラミレスは、試合後のインタビューでは、エスピノサのエルボーをレフリーが注意しないため、自分の健康を守るためにリタイアした、というようなことを語っています。
これでエスピノサはフェザー級最強を証明した形になりますね。この相手は、井上尚弥もかなりやり難いと思います。特にエスピノサのエルボーは危険ですよ。エスピノサが階級を上げた時に、井上がフェザー級に転向するタイミングかもしれません。一方のラミレスは、階級を上げるかもしれませんね。