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S・ライト級12回戦(2024年5月26日)
ジョシュ・テイラー(イギリス)VSジャック・カテラル(イギリス)
両選手のプロフィール
ジョシュ・テイラー(イギリス)WBO世界S・ライト級5位
20戦全勝13KO1敗、33歳 サウスポー
身長 178センチ リーチ 177センチ
2019年5月、WBSS準決勝でイバン・バランチクに判定勝ちしてIBFタイトルを獲得し、決勝で、レジス・プログレイスに判定勝ちしてWBSSトーナメントに優勝するとともに、3団体王者となりました。そして、2021年5月にWBO王者のホセ・ラミレスに判定勝ちして、4団体統一王者となりました。2022年2月にジャック・カラテルにダウンを奪われる大苦戦を演じ、何とか勝利は手にしたものの、判定が物議を醸し、最終的にタイトルを剥奪されたり返上したりして、WBOタイトルだけとなりました。そのタイトルも、2023年6月にティオフィモ・ロペスに判定負けして、ついに無冠となりました。
ジャック・カテラル(イギリス)WBA5位・WBC5位・IBF3位・WBO6位
29戦28勝13KO1敗、30歳 サウスポー
身長 170センチ リーチ 170センチ
2015年にWBOインタコンチネンタルタイトルを獲得し、実に9度の防衛を果たしています。こういうわけのわからないタイトルは、WBOのランキングを獲得したら返上するのが一般的です。その後ようやく、4団体王者のジョシュ・テイラーに挑戦しましたが、判定負けでタイトル獲得に失敗しました。2023年5月にWBAインタコンチネンタルタイトルを獲得し、初防衛戦でホルヘ・リナレスに判定勝ちしました。
試合展開
テイラーが序盤から積極的に前に出てパンチを放ちます。しかし、4ラウンド終盤にカテラルのパンチが的確にヒットし、ジャブの差し合いで的確性に欠けるテイラーの被弾が多くなってきます。テイラーは右ジャブが下手ですね。だからサウスポーが苦手なんでしょう。
それでもへこたれずに、テイラーは前に出てパンチを放ちますが、カテラルは下がりながら、的確にパンチをヒットさせ、ポイントを奪っていきます。
終盤はさすがにカテラルがやや失速し、テイラーに押され気味になりましたが、11ラウンドにカテラルの左カウンターがテイラーの顎をとらえました。あとでスローを見たら、中谷がマロニーを失神させたパンチとそっくりでしたが、威力が違いましたね。
最終ラウンドも疲れを知らないテイラーが、積極的に打って出ましたが、カテラルが逃げ切りました。
判定は3-0(117-111,117ー111、116ー113)と聞こえました。これでテイラーは世界戦線から完全に脱落しましたね。しかし、カテラルでは世界は無理でしょう。
一番驚いたのは、こんな地味なカードにイギリスの会場は超満員で熱気に包まれていたことです。はっきり言って、「凡戦」でしたね。