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(出典:WOWOW)
ジョー・ジョイス(イギリス)VSクリスチャン・ハマー(ドイツ)
WBCシルバー・WBOインタナショナルヘビー級タイトルマッチ(2022年7月2日)
両選手のプロフィール
ジョー・ジョイス(イギリス)WBC2位・IBF5位・WBO1位
13戦全勝12KO、36歳 オーソドックス
身長 198cm リーチ
リオ五輪・ヘビー級銀メダリストです。2020年11月、ダニエル・デュボアとの無敗対決に10RTKO勝ちして、WBCインターナショナルシルバー&WBOインターナショナルタイトルを獲得しました。カルロス・タカムにTKO勝ちしてタイトルを防衛し、今回が2度目の防衛戦です。
クリスチャン・ハマー(ドイツ)元WBO欧州ヘビー級王者
36戦27勝17KO9敗、34歳 オーソドックス
身長 189cm リーチ ?
9敗してますが、これは対戦相手が強すぎた結果とも言えます。タイソン・フューリー、アレクサンダー・ポペトキン、ルイス・オルティスなど、世界王者や元世界王者といった選手のかませ犬になったのでしょう。解説の浜田剛史さんの「捨て身でいく」というコメントがこの試合の行方を的確に表現していますね。再起第2戦となりますが、残念ながらピークは過ぎています。
試合展開
1R
ジョイスがジャブを突きながら右ストレートを打ち込みます。ジョイスのジャブは的確ですね。中盤、ハマーの右がジョイスの顔面をとらえました。ジョイスもこの歴戦の強者を侮っていけません。ハマーはあの右を完全に狙っていますね。ややジョイスの攻勢が鈍りました。ハマーは右を思い切り振ってきます。終盤、ジョイスは左ジャブから立て直します。解説の西岡さんが「ジョイスはハマーの右が見えてないですね」とコメント。
2R
ジョイスがジャブを突いて前に出ますが、ハマーは右を放って応戦します。ジョイスはハマーをコーナーに詰めて、ショートパンチを浴びせます。このあたりから、ハマーの右が当たらなくなりましたね。ジョイスがようやくペースを取り戻した感じです。ジョイスの右ショートアッパーで、ハマーの顎が上がります。ジョイスがワンツーでハマーを追いつめます。
3R
ジョイスのパンチがややラフになってきました。少し的確さも欠けてきました。1分過ぎから、ジョイスが左右のフックでハマーをコーナーに追いつめます。しかし、2分過ぎから、ハマーも右を放って応戦します。まだ、右のパンチは当たってますよ。終盤は、ジョイスがプレッシャーをかけて、ハマーを追いつめます。そして、ジョイスの左フックがハマーのテンプル(やや後頭部に近い)にヒットし、ハマーが膝を着きました。ダウンです。ボディが効いてるのかもしれません。とにかくここはゴングに救われました。
4R
開始30秒、ジョイスの右ボディフックでハマーが2度目のダウン。やはりボディが効いていたようです。辛うじて立ってきましたが、トランクスを下げる仕草をみると、かなり効いているようです。ハマーはいきなり右オーバーハンドのパンチを放ちます。この1発に賭けていたんでしょう。しかし、空を切りました。そして、ジョイスが連打を浴びせます。ただ、ハマーの右もまだ生きてますよ。しかし、ジョイスの右フックがまた後頭部あたりをとらえ、ハマーがダウンしました。
何とか立ってきたハマーがまたいきなり右を放ちますが、これはさすがに読まれてましたね。そして、最後は左のボディブローでハマーが沈みました。レフリーは直ぐに試合を止めました。
ジョイスが4ラウンドTKO勝ちでタイトルを防衛しました。そして、ついに9月24日にジョセフ・パーカーとWBO暫定世界ヘビー級王座決定戦を行う予定になっています。いよいよ世界ですが、今日のジョイスの出来は良くなかったですね。まあ、相手を軽くみていたのでしょう。