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(出典:ボクシングビート9月号)
ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)VSジャーメイン・オルティス(アメリカ)
ライト級12回戦(2022年10月29日)
両選手のプロフィール
ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)WBⅭライト級1位・WBO1位・IBF3位・WBA4位
18戦16勝11KO2敗、34歳。サウスポー
身長 170cm リーチ 166cm
プロ2戦目で、WBO世界フェザー級王者のオルランド・サリドに挑戦しましたが、サリドの老獪なボクシングに手を焼き、2―1の判定で王座獲得に失敗。サリドも体重オーバーで失格し、タイトルを剥奪されましした。その結果空位になったタイトルをゲーリー・ラッセルと争い、2-0の判定で3戦目にして、世界タイトルを手にしました。
3度防衛して、タイトルを返上し、7戦目でWBO世界S・フェザー級タイトルを獲得し、2階級制覇に成功します。2018年には、WBA世界ライト級王者のホルヘ・リナレスに挑戦し、10RTKO勝ちで3階級制覇を達成しました。しかし、2020年にテオフィモ・ロペスに判定負けして、タイトルを失っています。
ジャーメイン・オルティス(アメリカ)WBCライト級9位・WBO12位
17戦16勝8KO1分け、26歳
2022年5月に、ジャメル・へリングに判定勝ちして、世界ランキングに登場しています。それまでは、1引き分けを挟んで無敗できましたが、名のある相手との対戦はありません。
展開予想
一旦、ボクシングから離れ、今年の2月から、ウクライナの防衛隊に入隊していました。8月にアメリカに戻ってきてトレーニングを開始しましたが、さて、本来のロマチェンコの動きに戻すことが出来るのでしょうか。展開の行方は、ロマチェンコの仕上がり具合がすべてでしょう。
いつものロマチェンコなら、中盤までにロマチェンコ勝ちとなるでしょうね。そうじゃないなら今後が心配です。
この日のアンダーカード
ロペイシー・ラミレス(キューバ)VSホセ・マティアス・ロメロ(アルゼンチン)
試合展開
この2試合が11時から配信されるのであれば、KO決着を予想して、12時過ぎぐらいにメインのカードが始まるかも知れません。遅くとも午後1時には登場するでしょうね。
別人のような動きの悪いロマチェンコ
序盤は高さに勝るオルティスが距離を支配し、ロマチェンコは動きが悪くペースをつかめません。全く戻っていませんね。オルティスはスピードがあり、ディフェンスもうまく、ロマチェンコのパンチが的確にヒットしません。
中盤からロマチェンコが少しエンジンをかけるが
プレッシャーをかけて前に出ますが、思うように中に入れません。パンチも的確性にかけ、オルティスの反撃に合います。後半に入ってもロマチェンコらしさはあまり戻らず、オルティスはうまく距離を取って、休みながらペースを握っていますね。
オルティスのパワーとスピードに手を焼く
体の大きいオルティスのパワーに、ロマチェンコのプレッシャーがすぐに跳ね返され、どうしてもいつものロマチェンコらしさが戻らず、最終ラウンドのゴングを聞きました。
判定は3-0(115-113,116-112,117-111)でロマチェンコの勝利でしたが、「わしボク」は負けていたと思います。オルティスは予想以上に強くていい選手ですね。
今のロマチェンコでしたら、デビン・ヘイニーに完敗するでしょうね。