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(出典:日テレG+)
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)VSジェイソン・バイソン(フィリピン)
フライ級10回戦(2023年2月4日)
両選手のプロフィール
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)日本フライ級王者・WBA1位・WBC2位・IBF5位・WBO5位
20戦17勝11KO2敗1分け、27歳 オーソドックススタイル
身長 167センチ
2015年の全日本ライトフライ級新人王ですが、この時の「わしボク」評価はあまり高くなく、相手の細谷が勝っていたようなコメントを残しています。2017年に中谷潤人と対戦し6RTKO負けでプロ初黒星を喫しました。しかし、2018年4月には矢吹道正に1ラウンドTKOで再起戦を飾っています。2019年10月に小坂駿と日本フライ級王座決定戦を行い、1RTKO勝ちで日本タイトルを獲得しました。このタイトルは3度防衛に成功しています。いまや、各団体の世界ランキングに名を連ね、特にWBAでは1位にラインされています。11KOのうち実に1ラウンドKOが9回とフライ級では屈指のハードヒッターです。
ジェイソン・バイソン(フィリピン)WBCアジアコンチネンタルライトフライ級王者・WBCライトフライ級14位
12戦10勝5KO1分け1NC,24歳 オーソドックススタイル
身長163センチ
2022年6月にWBCアジアコンチネンタルライトフライ級王座を獲得しました。現在、まだ負けを知らない無敗の世界ランカーです。
試合展開
バイソンはボディ狙い
やはりフライ級の阿久井の方が一回り大きく見えますね。
ユーリがガードを固めて前に出ますが、バイソンも思い切った右フックを打ってきます。ユーリの重いパンチがバイソンのガードの上を叩きます。2ラウンドはバイソンが上下に積極的に打って出ます。バイソンはボディを狙っていますね。ユーリは徐々に左ジャブから右ストレートを放ち、プレッシャーをかけます。ラウンド終盤は、ユーリの左ジャブがカウンターでヒットしました。
中盤からユーリのプレッシャーが強くなる
手数ではバイソンですが、効果的なパンチはそれほどなく、ユーリのプレッシャーに対して苦し紛れにパンチを返してきます。しかし、一発のパンチの重さが違いますね。ユーリのボディブローが効果的にヒットしています。もう少し執拗にボディを攻撃すれば、相手の心を折れると思います。
後半からやや一方的な展開に
ぐいぐい追い詰めるユーリに対して、バイソンは下がりながらパンチを返してきますが、ユーリはステップバックで冷静にこれに対処し、さらにプレッシャーをかけて追いかけます。ユーリはもっと畳みかけるような連打が欲しいですね。
バイソンも結構被弾していますが、体がやらかいのかタフでしぶといですね。ユーリは左を狙いすぎて、致命的なダメージを与えることができません。ユーリが手を休めると、バイソンはパンチを返してきます。
終盤はユーリも手数が増える
9ラウンドからユーリがギアを上げてきて、左右のパンチがバイソンをとらえるようになってきました。終盤は連打でダウン寸前まで追い詰めましたが、バイソンはタフですね。
ユーリが追いかけますが、バイソンも必死に応戦してきます。しぶといですね。最後まで粘り通しました。
判定は3-0(100-90,100-90,100-90)のパーフェクト採点でユーリが前哨戦を完勝しました。欲を言えば、もっと早く仕掛けてほしかったですね。そして、ボディブローを執拗に打ち込めば、中盤で倒せたと思います。
どうやら左の拳を痛めたようで、思い切って左を打てなかったのかもしれませんね。
さて、WBAの王者はアルテム・ダラキアン(ウクライナ)です。すでに6度の防衛に成功しています。
プロフィール
22戦全勝15KO、35歳 オーソドックススタイル
身長 164センチ
2018年にブライアン・ビロリアとWBAフライ級王座決定戦に判定勝ちし、王座を獲得。その後6度の防衛(4KO)に成功しています。