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(出典:WOWOW)
WBC世界S・ウェルター級暫定王座決定戦(2022年4月9日)
セバスチャン・フンドラ(アメリカ)VSエリクソン・ルビン(アメリカ)
両選手のプロフィール
セバスチャン・フンドラ(アメリカ)WBC世界S・ウェルター級2位
19戦18勝12KO1分け、24歳 サウスポースタイル
身長 197cm リーチ 203cm
「タワーリングインフェルノ」というニックネームの通り、このクラスとしては桁違いの長身とリーチの長さが特徴です。しかも接近戦も得意で、好戦的なファイタータイプと言っても間違いではないでしょう。若干ガードが甘いところがありますが、背の高さがパンチを殺しているのか、あまり効いてはいないようです。こんなボクサーと戦うのは嫌でしょうね。
エリクソン・ルビン(アメリカ)WBC世界S・ウェルター級1位
25戦24勝17KO1敗、26歳 サウスポースタイル
身長 176cm リーチ 189cm
2017年3月、WBC世界S・ウェルター級王者のジャーメル・チャーロに挑戦し、1ラウンドKO負けで、タイトル獲得に失敗、初黒星を喫しました。その後は6連勝で、現在、WBC1位にランクしています。
暫定王座決定戦の経緯
ジャーメル・チャーロがブライアン・カスターニョとの4団体統一王座決定戦を優先し、指名試合を先延ばししたことに伴い、WBCが、1位と2位による暫定王座決定戦を行うことを決定しました。
試合経過
身長差21cm
身長差、実に21cm、同じ階級とはとても思えないですね。197cmの身長はヘビー級でも長身の方でしょう。そして、サウスポー対決となりました。
(タワーリングインフェルノ)
前に出るのはフンドラ
予想通り長身のフンドラが前に出ます。フンドラ、めちゃくちゃ足が長いですね、うらやましい限りです。
2ラウンドに入ると、早くも接近戦になりました。フンドラはうまく腕をたたんで、パンチをねじ込みます。ルビンも応戦しますが、フンドラの手数に圧倒されています。2ラウンド終盤、フンドラの右アッパーで早くもルビンがダウンしました。しかし、ここはゴングに救われます。
3ラウンド、フンドラが襲い掛かりますが、ルビンも必死に応戦します。ルビンはロープに詰まるシーンが多くなりました。しかし、3ラウンド終盤は、ルビンのパンチも結構ヒットし出しました。
中盤はルビンが盛り返す
手数ではフンドラが上回っていますが、ルビンもいいパンチを返しています。相変わらずガードの甘いフンドラ。しかし、アッパーが効果的です。試合中盤は同じような展開が続きます。それでも、6ラウンド辺りから、ルビンが盛り返します。フンドラのパンチにキレがなくなってきた感じです。
7ラウンド、フンドラがダウン
フンドラが左アッパーを多用し、反撃に転じます。しかし、ラウンド終盤、ルビンの左右のパンチをフンドラがまともにもらい、今度はフンドラがダウン。結構ダメージがありそうです。フンドラはこれがキャリア初のダウンです。残り30秒弱、何とか逃げ切りました。
ところが8ラウンドは、ルビンが失速し、フンドラの反撃に防戦一方となります。ルビンの右目の腫れがひどくなりましたね。9ラウンドもフンドラが積極的に攻めます。ルビンは防戦一方です。完全に失速しましたね。
そして、9ラウンドが終了しましたが、ラウンド終了後、ルビンのコーナーからギブアップのサインが出され、9ラウンド終了、フンドラのTKO勝ちで、WBC世界S・ウェルター級暫定王座を獲得しました。フンドラの課題は明白ですね。ディフェンス技術の向上です。