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(出典:WOWOW)
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)VSアレクシス・サラサール(メキシコ)
NABO北米S・ウェルター級タイトルマッチ(2022年12月10日)
両選手のプロフィール
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)NABO北米S・ウェルター級王者・WBA9位・WBO10位
14戦全勝10KO、20歳 オーソドックススタイル
身長 178cm リーチ188cm
トップランク社が16歳の時に青田買いしたプエルトリコの天才ボクサーです。相当な期待値を持ってこのリングに上がっています。「わしボク」が今、最も注目しているプエルトリカンです。2022年8月にエリアス・エスパダスにTKO勝ちして、NABO北米S・ウェルター級タイトルを獲得しました。
アレクシス・サラサール(メキシコ)
28戦24勝9KO4敗、27歳 オーソドックススタイル
身長 180センチ リーチ ?
本来、ミドル級の選手のようですね。2015年から2021年に15連勝をマークしています。パンチ力はなさそうですが、逆に倒しにくいボクサーかもしれません。
試合展開
序盤からザヤスがプレッシャーをかける
ザヤスが左ジャブを突いて前に出ます。サラサールはザヤスの右打ち下ろしをボディワークでかわしていましたが、開始2分、ザヤスの右から左で、サラサールが大きくロープ際まで下がります。サラサールも大きなパンチで応戦しますが、ザヤスのボディワークに空転します。
ザヤスの攻勢にサラサールは上体を折り曲げ、なんとかピンチを回避し、大きな左右フックを振り回して応戦します。ザヤスは相手をよく見て的確にパンチを放ちますね。ザヤスのボディブローも効果的です。サラサールは体が柔らかくやや変則的なボクシングで、ザヤスも決定打を打ち込むことができません。
中盤はザヤスが攻めあぐねる
やや変則的なボクシングのサラサールに、ザヤスの手数が減ってきます。4ラウンドあたりから、少し攻めあぐねている感じがします。しかし、ペースは序盤からザヤスがキープしたままです。ザヤスの右打ち下ろしがなかなか芯をとらえることができまんが、返しのボディブローは効果的にヒットしています。
6ラウンドからサラサールが出る
このままでは劣勢を回避できないと判断したサラサール陣営が、6ラウンドに勝負に出ました。前に出て手数が増えてきたサラサールですが、ザヤスも冷静に対処します。サラサールの反撃もここまでか。サラサールの攻勢にザヤスのショートの右がカウンターでヒットします。サラサールは前に出るものの、効果的なパンチはヒットしません。7ラウンド後半は、ザヤスが反撃に転じます。
最終ラウンドもサラサールが前に出ますが、ザヤスも力を込めてパンチを返します。ボディはかなり効いていると思いますが、サラサールもしぶといですね。ザヤスが随所にショートのパンチを決めて、危なげなく最終ラウンドを終了しました。
判定は3-0(79-73,80-72,79-73)の大差でザヤスが15戦全勝をキープしました。
ボクシングスキルは申し分ありませんが、世界のトップ戦線に浮上するためには、もう少しパンチの破壊力と、チャンスの時の連打が欲しいと思います。
それにしても、NABO北米タイトルマッチが8回戦とは、驚きました。「わしボク」は大賛成ですね。何でもかんでもちんたらと12ラウンドもやる必要はないと思います。