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(出典:WOWOW)
ライト級10回戦(2022年4月16日)
イサック・クルス(メキシコ)VSユリオルキス・ガンボア(キューバ)
両選手のプロフィール
イサック・クルス(メキシコ)WBC世界ライト級3位、WBO4位、WBA14位
25戦22勝15KO2敗、23歳 右オーソドックススタイル
身長 164cm リーチ 160cm
クルスを初めて見たのは、2020年10月にディエゴ・マグダレノを1ラウンドKOで倒したときです。一気にコーナーに詰めて、思い切りのいいパンチを打ち込みいきなりダウンを奪い、さらに2度目のダウンを奪ったパンチは、豪快の一言でしたね。次に見たのが、ジャーボンティ・デービスに挑戦した時です。さすがのデービスも大苦戦し、何とか判定で防衛に成功しましたが、この選手は必ず世界を獲れると思いましたね。
ユリオルキス・ガンボア(キューバ)元3階級制覇王者
34戦30勝18KO4敗、40歳 右オーソドックススタイル
身長 166cm リーチ 165cm
2009年4月にWBA世界フェザー級暫定王座決定戦でTKO勝ちして、タイトルを獲得しました。2012年12月に、マイケル・ファレナス(内山高志さんと負傷引き分け)とのWBA世界S・フェザー級暫定王座決定戦で判定勝ちし、2階級制覇を達成。2013年3月にその王座を返上し、6月にWBA世界ライト級暫定王座決定戦で判定勝ちし、3階級制覇に成功しています。
しかし、この人は、2度逮捕されるなど、リング外でも大あばれしていますね。そして、2014年5月にWBO王者のテレンス・クロフォードに挑戦し、9ラウンドKO負けで、プロ初黒星を喫しました。2019年にはジャーボンテイ・デービスにKO負けするなど、2連敗を喫し、この試合が再戦となります。
試合展開
小柄ながら、大振りのパンチをガンガン振り回すクルスは、「わしボク」の大好きなボクサーです。ベテランのガンボア相手でも構わず、ガンガン行くでしょうし、今のガンボアなら倒せるかもしれません。おそらくスピードが違うでしょう。
1R
ガンボアはクルスを甘く見ていたのでしょう。勢いよく攻め込むクルスの、大振りの左をいきなりもらって、足をばたつかせます。これは効きましたね。ガンボアは足を使って、必死に立て直しを図ります。さすがに歴戦の雄です。何とかこのラウンドはクルスの猛攻を回避しました。しかし、打たれもろいですね。
2R
クルスは大振りのパンチを放ち、勢いよく攻め込みます。ガルシアはまだダメージが残っているのでしょう。とりあえず立て直しを図り、距離を取ります。うまくクルスのパンチをかわしていましたが、クルスの左ボディブローが2発ヒットし、さらに、左右のパンチをまともにもらい、早くもダウン!
ここは、ゴングに救われます。やはりスピードが違いますね。
3R
クルスの左フックでガンボアがいきなりダウンしました。クルスは左右のフックを思い切りよく振り回します。そして予想以上にスピードもあるので、ガンボアは避けそこねているようです。立ち上がってきたガンボアも、右のカウンターをタイミングよく放ちます。その後は、ガンボアがもみ合いに持ち込み、このラウンドを凌ぎます。
4R
このラウンドもいきなりクルスの右をもらい、ガンボアの足がばたつきます。これもまともにもらっているので、かなり効いたでしょう。ホントにいきなりパンチが当たるので、目が離せません。
クルスの右が2発ヒットし、その後のボディブローも効果的ですね。そして、クルスの左フックでガンボアが3度目のダウンを喫しました。ここも何とかゴングに救われますが、展開は一方的になってきました。
5R
ガンボアはボディも効いていますね。もう何が当たっても倒れるような気がします。そして、左右のフックでガンボアがロープに尻もちをつき、レフリーはすぐに試合をストップしました。
クルスが5ラウンドTKOでガンボアに圧勝しました。クルスのボクシングは小気味よくて、見ていて気持ちがいいですね。一方のガンボアは、速いパンチについていけてないですし、打たれもろすぎます。もう、これで引退でしょう。
クルスは、これから楽しみですね。まだ23歳ですから、さらに強くなっていくでしょう。
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イサックは不思議です。あれだけの大振りパンチが的確に当たる。漫画はじめの一歩の主人公とそっくりで、試合も面白い。
ガンボアは倒れても倒れても立ち上がってきた撃たれ強いのか弱いのか本当にわかりません。イサックのパンチをまともに貰ったら誰でも倒れると思うので、打たれ強いのかもしれないし、一発で倒れちゃうから弱いのかもしれないしw
一方的な試合ながら私は結構楽しめました。2Rのガンボアが前に出た時は本当にエキサイティングでした。イサックはキング・ガルシアに挑戦状を叩きつけたらしいので、やって欲しいな~。高身長のガルシアに通用するのか見てみたい
イサックはホントに不思議なボクサーですね。おそらく、背が低いというのもハンデではなく、
むしろ武器になっているような気がします。デービスもやり難そうでしたからね。