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(出典:WOWOW)
WBO世界フェザー級タイトルマッチ(2023年12月9日)
ロペイシー・ラミレス(キューバ)VSラファエル・エスピノサ(メキシコ)
両選手のプロフィール
ロペイシー・ラミレス(キューバ)WBOフェザー級王者
14戦12勝8KO1敗、30歳 サウスポー
身長 165センチ リーチ 173センチ
鳴り物入りでプロ入りした2連続五輪金メダリストのラミレスが、デビュー戦でダウンを奪われ、まさかの判定負けを喫した時は、多くのボクシングファンがびっくりしたでしょうね。相手は全くの無名の選手でしたから。リオ五輪の決勝では、あのシャクール・スティーブンソンに勝って金メダルを獲得しています。それだけに注目のデビュー戦だったのは、言うまでもありません。
その後、この相手(アダン・ゴンザレス)と再戦し、判定勝ちしています。更にエリック・ドノバンとの10回戦で圧巻の3RTKO勝利をおさめ、ようやく本来の力を発揮してきました。そして、2022年6月、USBA全米・WBOグローバル・フェザー級王座決定戦で無敗の世界ランカーのエイブラハム・ノバを5Rに左フック一発で倒し、タイトルを獲得しました。2023年4月にアイザック・ドクボエとWBO王座決定戦を行い、判定勝ちしてタイトルを獲得し、7月に清水聡に5RTKO勝ちで初防衛に成功しています。
ラファエル・エスピノサ(メキシコ)WBO10位
23戦全勝20KO、29歳 オーソドックス
身長 185センチ リーチ 188センチ
名のある選手との対戦はありませんが、KO率87%の強打と、規格外の体格は魅力的ですね。
試合展開
ほぼ無名の挑戦者ですから、ラミレスとしては力の差を見せつけて、圧勝したいところでしょうね。
エスピノサが先制攻撃
随分、身長差がありますね。長いリーチを生かして、エスピノサが積極的に攻めてきます。恐らくラミレスが入ってきたところに、カウンターを合わせるつもりなんでしょう。さすがのラミレスもやり難そうです。
5ラウンドにエスピノサがダウン
4ラウンドまでははぼエスピノサのペースで進みましたが、5ラウンド終了間際にラミレスの強烈な右フックでエスピノサがダウン。フラフラしながら立ってきましたが、ここはゴングに救われました。もう少し時間があれば、倒していたでしょうね。
ところが6ラウンドに今度はラミレスがダウンします。しかし、これはレフリーがスリップと裁定しました。「わしボク」には完全にダウンに見えましたけどね。しかもここからラミレスの動きが止まりました。
エスピノサの回復力がすごい
7~8ラウンドにラミレスのパンチで、足をばたつかせたエスピノサですが、そこからすぐに立ち直ります。その後もエスピノサの手数はそれほど減りません。ラミレスは大ピンチですね。このままだと、ポイントで明らかに負けてますよ。一方のラミレスは相変わらず本来の調子が戻りません。
エスピノサがとどめのダウンを奪う
終盤もエスピノサの攻勢は続きます。逆にラミレスはやや失速気味で、手数も少なくなってきました。そして、最終ラウンドの終盤にエスピノサの執拗な攻撃に、ラミレスがついにダウンしました。これはとどめのダウンですね。
判定は2-0(113-113、114-112,115-111)でエスピノサがタイトルを奪いました。番狂わせですが、「わしボク」にはエスピノサの圧勝だと思います。