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◆IBF世界フライ級タイトルマッチ(2015年3月7日)アムナット・ルエンランVSゾウ・シミン
◆最低の世界チャンピオン、アムナット
アムナットは、ご存じ井岡が挑戦して敗れた相手です。
長いリーチのジャブに苦戦し、井岡はほぼなにもできず、極端に言えば、ただ漠然と接近してアムナットのジャブをもらうだけの12ラウンドだったように思います。
強いとかうまいとか、という感想は全くないですね。アムナットが一番うまいのはクリンチです。こんな面白くない世界チャンピオンはなかなかいません。
◆手抜きボクサー、ゾウ・シミン
対するゾウ・シミンですが、デビュー戦から6戦全部見ましたが、着実にプロらしくなってきて、最近はずいぶん強いボクシングを展開できているんじゃないでしょうか。
前回のクアンビチット戦は、序盤の2ラウンドだけ見たら、世界のトップレベル、すぐにでもタイトルに手が届く実力をみせたといえます。が、その後がいただけない。いつもの「へらへら」ボクシングに早変わりして、本気なのか疲れているのか、とにかく「だらだらした」ボクシングを12回まで展開し、「あーあ、またか」とがっかりさせられました。途中、左目をカットしたのを割り引いても、もう少し何とかならないものかと、いらいらします。手抜き癖が治らないようです。
◆超省エネボクシングであくびが~
さて、こんな二人が対戦するわけですが、試合のキーはゾウ・シミンにかかっています。
アムナットはジャブを打って、接近したらクリンチ、12ラウンドこれの繰り返ししかしないでしょう。
ゾウ・シミンはこのジャブをどうさばくのか、クリンチに付き合うのか、ただただもうこの2点に尽きます。
ゾウ・シミンが早い出入りでアムナットのジャブをさばき、接近してもアムナットの得意技、「必殺クリンチ」を完封できれば、判定で勝てるでしょう。
しかし、そうはいかんでしょうね。おそらく序盤はゾウ・シミンも努力するでしょうが、中盤以降は楽なクリンチ殺法にまんまとはまり、離れてもお互いの距離でジャブの牽制だけ、パンチが交錯するようなスリリングなシーンは全くないと断言できます。
どちらも危険なパンチを持ち合わせていませんので、たとえパンチが錯綜しても、スリリングにはなりませんけどね。とにかく判定決着は間違いないです。
お願いロマゴン、アムナットをぼこぼこにKOして再起不能にしてやってくれ!