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(ボクシングビート 2023年1月号)
ほぼ決まっているのはIBFとWBC
しかし井上尚弥はすごいですね。ノニト・ドネアもジェイソン・マロニーもエマヌエル・ロドリゲスもそしてポール・バトラーもすべて井上に倒されているんですから。しかもすべての選手が、まだ世界戦線のトップに君臨しています。
すでに一部の団体では挑戦者決定戦行われました。その勝者が、井上が王座を返上した場合に、王座決定戦へコマを進める権利を獲得しています。
IBF
12月17日にIBF世界バンタム級挑戦者決定戦が行われ、6位のビンセント・アストラビオ(フィリピン)が3位のニコライ・ポタポフに6RKO勝ちして、ランキング1位を手に入れました。井上がタイトルを返上した場合は、2位のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と王座決定戦を行う可能性が濃厚です。アストラビオは、現在25歳。ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)に勝って名を上げました。戦績は21戦18勝13KO3敗。
ロドリゲスは、2019年5月、IBF王者としてWBA王者の井上と統一戦(WBSS準決勝)をおこない、2RTKO負けで初黒星を喫しました。しかし、2022年10月にゲーリー・アントニオ・ラッセルに負傷判定勝ちしてWBAとIBFの挑戦権を獲得しました。ちなみに、ロドリゲスはジェイソン・マロニーとポール・バトラーには勝っています。
WBC
10月16日にWBC世界バンタム級挑戦者決定戦が行われ、ジェイソン・マロニー(オーストラリア)がナワポーン・ソールンビサイ(タイ)に判定勝ちして挑戦権を獲得しています。マロニーは2020年10月に井上に挑戦して、7RKO負けを喫していますが、その後3連勝して決定戦のチャンスを獲得しました。現在の戦績は、27戦25勝19KO2敗、31歳。マロニーは、井上が王座を返上した場合は、元王者のノニト・ドネアと王座決定戦を行う流れになっているようです。
ドネアは一時、S・フライ級へ階級を下げるという噂もありましたが、どうやらバンタム級で統一王者を狙っているようですね。
WBA
1位が空位で、井上拓真が2位にランクされています。今のところ、井上に優先権があるように思います。3位がドネアですが、こちらはまずWBCを取りに行くでしょうから、相手は4位のリボリオ・ソリス(ベネズエラ)でしょうかね。石田匠にもチャンスがあるかもしれません。
ソリスは2016年に山中慎介さんに挑戦し、ダウンの応酬の末、判定で敗れています。戦績は38戦30勝16KO6敗1分け1NC、40歳。
WBO
井上に王座を奪われたポール・バトラーの去就が気になりますが、どうやら引退するような情報が流れていますね。こちらは混とんとしてます。どうなるのやらさっぱり分かりません。
付録(「わしボク」の勝手にランキング「バンタム級最新版」)
1位 ノニト・ドネア(フィリピン)
2位 エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)
3位 ジョンリール・カシメロ(フィリピン)
4位 井上拓真(大橋)
5位 ジェイソン・マロー(オーストラリア)
6位 ビンセント・アストラビオ(フィリピン)
7位 ナワポーン・ソールンビサイ(タイ)
8位 レイマート・ガバリョ(フィリピン)
9位 リボリオ・ソリス(ベネズエラ)
10位 レイマート・ガバリョ(フィリピン)
S・バンタム級で赤穂亮にTKO勝ちしたカシメロは、バンタム級で世界を狙うと思いますが、よく分かりません。しかし、あの荒々しいボクシングは、バンタム級の台風の目になるでしょうね。ポール・バトラーは引退するでしょうから、ランキングから外しました。
以上