目次
(出典:WOWOW)
フェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)VSジェルイン・アンカハス(フィリピン)
IBF世界S・フライ級タイトルマッチ(2022年10月8日)
両選手のプロフィール
フェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)IBF世界S・フライ王者
14戦全勝8KO、31歳 オーソドックススタイル
身長155cm リーチ 163cm
2022年2月、IBF王者のアンカハスに挑戦し、大番狂わせの大差判定勝利でタイトルを獲得し成した。全勝とはいえ全く無名で、しかもランキングは11位ですから、誰もマルチネスの勝利を予想しなかったでしょうね。
ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)IBF世界S・フライ級6位
37戦33勝22KO2敗2分け、30歳 サウスポースタイル
身長 165cm リーチ 165cm
2016年にマックジョー・アローヨに挑戦し、判定でIBF世界S・フライ級タイトルを獲得。その後9度の防衛に成功しましたが、2022年2月にマルチネスに大差の判定負けを喫し、10度目の防衛に失敗しました。
試合経過
前回の試合ではアンカハスは全くいいところがなく、あれだけパンチをもらったアンカハスを見たのは初めてでした。調整に失敗したのでしょうか。まあ、今回はしっかり仕上げてリングに上がるでしょうから、強打さく裂も期待できますね。
しかし、マルチネスのパンチの当て勘、スピード、パワーは一級品です。返り討ちに合う公算が濃厚のような気がします。今日は髪の毛をブルーに染めて、気合が入っていますよ。
序盤からマルチネスがガンガン前に出る
マルチネスが初回から積極的に打って出ます。サウスポーを全く苦にしてませんね。左ジャブを突いて距離を取りたいアンカハスですが、マルチネスの突進力が強く、思うようにいかないようですね。
回を追うごとに、マルチネスのパンチがアンカハスをとらえるようになってきました。アンカハスも前回ほど動きは悪くないようですが、マルチネスの突進力に負けて、自分のボクシングが出来ていません。
アンカハス、前回よりは被弾がすくないものの
5ラウンドの前半はアンカハスが少し距離を取り、右ジャブからカウンターが当たるようになりましたが、後半からまたマルチネスの突進に押されっぱなしになります。前回はマルチネスのパンチに滅多打ちにされましたが、今回はそれほどもろにパンチをもらうシーンは少ないですね。と言ってたら、またアンカハスが滅多打ちに合っています。
後半はマルチネスが一方的に打ちまくる
後半は、アンカハスがやや失速気味で、マルチネスのパンチをまともにもらうようになってきました。アンカハスの口が開いて、かなりスタミナをロスしている感じです。アンカハスも応戦しますが、やみくもにパンチを振り回してるように見えます。マルチネスのボディブローも効果的ですね。
終盤はアンカハスが足を止めて打ち合う
8ラウンドからアンカハスが足を止めて、前に出て打ち合うようになってきました。マルチネスは冷静に相手を見て、少し休みながら、隙を見て的確にパンチを返します。さすがにマルチネスも疲れたようです。アンカハスのカウンターもたまにヒットしますが、マルチネスが何倍もパンチを返してきます。
最後の2ラウンドは、マルチネスも無理をせず、休みながらうまく流して最終ラウンドのゴングを聞きました。
判定は3-0(119-109、118-110,118-110)の大差でマルチンスが返り討ちにしました。アンカハスは階級を上げた方がいいですね。前回よりは出来が良かったと思いますが、マルチネスの突進力がさらに強くなっていました。