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(出典:WOWOW)
WBCシルバー&NABFスーパーミドル級タイトルマッチ(2024年9月20日)
ハイメ・ムンギア(メキシコ)VSエリック・バジニャン(カナダ)
両選手のプロフィール
ハイメ・ムンギア(メキシコ)WBA10位・WBC級2位・IBF6位・WBO5位
44戦43勝34KO1敗、27歳 オーソドックス
身長 183cm リーチ 183cm
2018年5月、WBO世界S・ウェルター級王者のサダム・アリに挑戦し、4RTKO勝ちでタイトルを獲得しています。2019年、井上岳志に判定勝ちして3度目の防衛戦に成功し、その後、5度防衛して、タイトルを返上しミドル級に階級を上げ、3RKOと3連続KO勝利。さらにS・ミドルに階級を上げて、2023年6月にセルゲイ・デフレヤンチェンコと対戦しましたが、大苦戦の末辛くも判定勝ちし、前途多難のスタートでした。2024年1月にジョン・ライダーと対戦し、何とか9RTKO勝ちしました。そして、2024年5月、4団体統一S・ミドル級王者のカネロに挑戦しましたが、ダウンを奪われ大差の判定負けを喫しました。
エリック・バジニャン(カナダ)WBA4位・WBC6位・IBF7位・WBO2位
33戦32勝23KO1分け、29歳 スイッチヒッター
身長 185cm
2021年6月にNABF北米S・ミドル級王座を獲得し6度防衛しましたが、7度目の防衛戦でシャキールと引き分け、全勝記録がストップしました。無敗とはいえ、名のある選手との対戦経験がなく、その実力はやや疑問ですね。
試合展開
両選手とも4団体の世界ランクに名を連ねており、その面では互角と言えるでしょうが、対戦相手の質が違いすぎますね。ムンギアが再起戦の相手に無敗のバジニャンを選んだのも、決して無謀とは言えないと思います。
上々のスタート切ったムンギア
左ジャブを突いて無難なスタートを切ったムンギアが、少しずつ手数を増やしペースを掴みます。カネロ戦よりスピードがあるように感じます。3ラウンドあたりから、ムンギアのプレッシャーが強くなってきました。
4ラウンドからバジニャンが反撃
しかし、バジニャンも下がりながらコンパクトなパンチを返します。ムンギアは相変わらずプレッシャーをかけ前に出ますが、パンチの的中率はバジニャンの方が上かな。
6ラウンドにムンギアがペースアップ
6ラウンドもさらにムンギアがプレッシャーを強め、上下にパンチを放ちます。特にボディ攻撃が効果的です。さらに、7ラウンド中盤にムンギアのワンツーがヒットし、バジニャンの動きが止まりましたが、その後バジニャンの右フックで今度はムンギアが下がります。しかし、バジニャンもスタミナ切れか追撃が出来ません。
8ラウンドはさすがに両者、疲れたようですが、バジニャンのワンツーの方がスピードがありますね。それでもムンギアは執拗にボディブローを返します。
9ラウンド休んだムンギアが
10ラウンドにムンギアが勝負に出ました。前に出てプレッシャーをかけ追いかけます。しかし、前のラウンドで休んだといえ、疲れはたまっています。なかなか思うように手が出ません。中盤ラッシュをかけますが、バジニャンは踏ん張ります。そして、2分すぎたところで、ムンギアの左フックでバジニャンの動きが止まり、ムンギアがラッシュをかけてダウンを奪いました。疲れたところへパンチを浴びたバジニャンは精魂尽き果てた感じで、立ち上がることが出来ませんでした。
さて、この後、ムンギアは空位のIBFを狙いに行くのでしょうか。とにかく世界戦線にとどまりましたね。逆にバジニャンは世界戦線から脱落です。それにしても、バジニャンは予想以上に手強かったと思います。「わしボク」の予想はまたも外れましたね。