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ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)VSマックス・ブルサック(ウクライナ)
WBO世界Sミドル級タイトルマッチ(2017年4月22日)
(出典:WOWOW)
ラミレスは34戦全勝24KO、25歳のサウスポー。
アルツール・アブラハムをフルマークの判定で破り、タイトルを獲得しましたが、拳を痛め、これが1年ぶりの初防衛戦です。
ブルサックは38戦33勝15KO4敗1分け、32歳。
世界挑戦は2度目。一度目はなんと今、渦中の世界チャンピオン、アッサン・エンダムに挑み判定で敗れています。
打たれ強いだけが取り柄のボクサーです。
大柄だがテクニックは細かいラミレス
ラミレスは188㎝の長身で、ブルサックに比べると、一回り大きく見えます。
さすがにスピード感はありませんが、意外と細かいテクニックを持っています。
当て勘もいいですし、ディフェンスもうまいですね。
決して強振しない代わりに、手数はかなり多いと思います。
判で押したようなラウンドが続く
小柄なブルサックが前に出て、これをラミレスがさばき、ラミレスが打ち返す。
パンチのヒット数は、はるかにラミレスが上です。ブルサックは前に出るだけで、ほとんど何もできません。ラミレスは、コーナーに詰まってもくるりと体を入れ替えます。
変わったことと言えば、5ラウンドにブルサックがホールドで減点を取られたぐらいですか。
後は毎回、同じ展開のラウンドが延々と続きます。
10ラウンドに少し強めに出ましたが
さすがのラミレスも相手の戦力を見切ったのか、10ラウンドは少しギアを上げ、パンチを強めに打って出ました。
(倒そうという意欲は見られましたが)
しかし、しぶといブルサックを仕留めきれません。
あきれたのは、11ラウンドにレフリーがまた、ブルサックからホールドの減点を取ったことです。
これだけ大差がついているのに、なんの意味があるのでしょうか。
こんな空気の読めない、頓珍漢なレフリーもいるんですね。
あ~そういえば、カナダとパナマにも一人づついました。採点基準のわからないジャッジが。
というわけでこの退屈なボクシングは、予想通り12ラウンドまで続きました。
そしてその採点が傑作です。3-0はもちろんですが、3人のジャッジが揃って120-106のフルマークでした。
まあ、このボクシング、ここだけが見せ場でしたね。
(次は俺の番だ!リングサイドのジェシー・ハート)
前から思っていたのですが、Sミドル級は、ミドル級やライトヘビー級に比べると、明らかにレベルが低いですね。
村田諒太がもう少し大きければ、楽に世界タイトルを取っていたでしょう。
この時点でランキング1位だったジェシー・ハートがリングサイドに来ていました。
「次は俺の番だ」とアピールしていたようです。
しかし、4月26日のWBOのランキングでは、あの亀みたいなボクサーのアルツール・アルバハムが1位に返り咲いていましたよ。
ラミレスはまたアルバハムとやるのでしょうか。こんな試合、誰が見るのでしょうね。
ラミレスは、「フルマーク判定勝ち連続記録」でも狙っているのでしょうか。