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ティム・チュー(オーストラリア)VSスティーブ・スパーク(オーストラリア)10回戦(2021年7月7日)
各団体の世界ランクの上位に位置するチューとしては、この試合はほぼ肩慣らし、タイトル挑戦の前哨戦と言ってもいいかもしれませんね。親子世界チャンピオンを目指し、スカッとKOで勝ってほしいところです。
両選手のプロフィール
ティム・チュー(オーストラリア)
18戦全勝14KO 26歳 WBO1位、WBC3位、IBF3位
身長 174cm リーチ 183cm
皆さんご存じたとは思いますが、父親は元世界S・ライト級王者のコンスタンチン・チューです。コンスタンチンも強かったですが、ティムは体も一回り大きく、パワフルです。
2020年8月にジェフ・ホーンに8RTKOで勝っています。そして、2021年には、デニス・ホーガンと対戦し5RTKO勝ち。まさに破竹の勢いでKOを量産しています。KO率は78%。オーストラリアでは絶大な人気をほころサラブレッドであり、スーパースター候補です。
スティーブ・スパーク(オーストラリア)WBC世界S・ライト級34位
13戦12勝11KO1敗 24歳
こちらもKO率85%の強打者ですが、2階級も下の選手ですから、パワーではかなわないでしょうね。
試合経過
1R)
2階級下ですが、身長はスパークの方が高く見えます。しかし、上半身の肉付きが違いやはり一回りティムの方が大きいですね。それにしてもティムは父親にそっくりの顔をしてますね。最初見たときに、すぐに親子だと分かりました。
先にヒットしたのは、スパークの左アッパーです。ティムに少し力みが見られます。スパークはなかなかやりますよ。ティムはやや雑なボクシングです。少し不用意にパンチをもらいすぎます。
しかし、終盤、強引にロープに詰めてパンチを叩き込みます。少しずつティムがプレッシャーをかけます。
2R)
この回はティムが左ジャブを突いて、右のオーバーハンドを叩き込みます。ティムが圧力を強めてきました。おっと左ボディブローが効いたか?スパークがクリンチで逃げます。どうやら左ボディブローがかなり効いているようです。
ティムが強引に打って出ます。ティムのショートのパンチがことごとくヒットします。スパークは早くも苦しくなってきましたね。ティムのショートの左フックがカウンターでヒット。これは早いかもしれません。
もうティムは相手の力量を完全に把握し、ガードの開いているところへ、軽いパンチを放ち、倒すチャンスを狙っています。
3R)
ここで、リング上にアイシング用の氷がぶちまけられるアクシデント。珍しいシーンですね。
ティムが左右のパンチを放って、強引に前に出ます。スパークは防戦一方になってきました。スパークの反撃も軽くいなします。そして、残り1分、ティムの強烈な左ボディブローで、スパークが膝をつきます。何とか立ってきましたが、またもや左ボディがストマックをとらえ、ここでレフリーが試合を止めました。
まあ、相手がかなり格下ですので、やや甘く見たのか、雑なボクシングが気になりましたね。不用意にパンチをもらいすぎます。テクニック的には、完成度はまだ発展途上と言えるでしょう。今、チャーロとやったら、下手したら倒されるかもしれません。