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WBOインターコンチネンタル・ミドル級タイトルマッチ(2021年11月14日)
ハイメ・ムンギア(メキシコ)VSガブリエル・ロサド(アメリカ)
両選手のプロフィール
ハイメ・ムンギア(メキシコ)WBC世界ミドル級1位、WBA4位、IBF4位、WBO1位
37戦全勝30KO、25歳 183cm
2018年5月にWBO世界S・ウェルター級王者のサダム・アリに挑戦し、4RTKO勝ちでタイトルを獲得しました。2019年1月には、井上岳志に判定勝ちして3度目の防衛に成功しています。4度目の防衛後タイトルを返上し、ミドル級に転向。2021年6月、カミル・シェルメタ(ポーランド)とWBOインターコンチネンタル・ミドル級王座決定戦で6R終了TKO勝ちでタイトルを獲得しています。
今回が初防衛戦となります。これに勝てば恐らくWBO王者のデメトリアス・アンドレイド(アメリカ)に挑戦することになるでしょうね。
ガブリエル・ロサド(アメリカ)WBC世界S・ミドル級9位
41戦26勝15KO13敗1分け1NC、35歳 182cm
2013年にゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)に挑戦し、7R終了TKO負けで、タイトル獲得に失敗しています。その後は勝ったり負けたりと(12戦5勝7敗)ぱっとしない戦績が続きましたが、それでも対戦相手は結構名の通った選手が多く含まれています。
そして、2021年6月に無敗のスター候補’(7戦無敗)、ベクミテール・メクリジェフ(ウズベキスタン)と対戦し、なんと3R逆転KO勝ちで世界ランクに再浮上しています。この試合、メクリジェフの一方的な攻撃でダウンを奪われ、強引にとどめを刺しに来たところへ、会心のカンターが決まり、逆転KO勝ちをおさめています。いわゆる”かませ犬”が大番狂わせを演じたわけです。まあ、再戦すれば今度はメクリジェフが勝つでしょうね。
試合経過)
午前11時からアンダーカードが始まり、3~4試合目でメインのムンギアVSロサドが行われるようです。DAZNはこういった情報が分かりにくいですね。
現在アンダーカードの2試合目が終わりました。この後セミファイナルが1試合あり、その後ムンギアの登場となるようです。試合開始は、おそらく午後1時過ぎから2時の間でしょうね。
2時頃から試合が始まりました。
ムンギアが序盤から少しずつ手数を増やし、中盤からは手数では圧倒していましたが、今一つパンチの正確さに欠け、パワーが空回りの12Rでしたね。結局、大差の判定でムンギアが勝ちましたが、期待外れの試合でした。
1R)
体格はほぼ同じに見えます。お互い左ジャブを突いてまずは様子見といったところです。ロサドが大きな右を放ちますが、ムンギアはコンパクトな左フックを返します。そして上下に左フックのダブル。さらにムンギアは右ストレートから左フックのダブルを上下に打ち込みます。ロサドは左ジャブを打って、距離を取りますが、ムンギアは徐々に力を込めてパンチを打ち込みます。
2R)
ムンギアは左ジャブをついて、右のタイミングを計っています。そして、右フックがヒット。ロサドも大きな右フックを返しますが、これはムンギアがステップバックでかわします。ムンギアがワンツーで攻め込み、低く構えてプレッシャーをかけます。しかし、ムンギアのパンチは少し力みすぎのような感じがします。
3R)
お互いにジャブの突き合いから、ムンギアが少しずつプレッシャーを強めます。そして、左右のフックを放ちますが、いずれも空を切ります。力みすぎですね。ここまで、お互いクリーンヒットは少ないですね。ムンギアが前に出ますが、ロサドも右を返してきます。結構危ないタイミングでカウンター気味に打ってきます。ムンギアの右はロサドのガードと巧みなボディワークで、あまりクリーンヒットしてませんね。
もっと力量差があると思いましたが、ムンギアが左右のコンビネーションを打ち込むと、ロサドも必ずパンチを返してきます。
4R)
「わしボク」の予想では、序盤か少なくとも前半には、ムンギアが倒すと思っていましたが、この様子だと12ラウンドまで行きそうな感じです。
相変わらずムンギアのコンビネーションは速くて力強く感じますが、ちょっと攻め方がワンパターンで、このコンビネーションもベテランのロサドに読まれているような気がします。手数は圧倒的にムンギアの方が上ですが、ロサドにそれほどダメージを与えているようには見えません。
5R)
ムンギアの左ジャブから左右のワンツーがヒット。そして、左ストレートをボディに打ちこみます。ムンギアはしきりにボディブローを放ちます。特に左ボディブローを多用してますが、ロサドはあまり効いていないようです。ムンギアのかなり強いパンチがロサドを何度もとらえますが、ロサドも負けじと打ち返します。ムンギアは執拗にボディを攻めます。
6R)
ムンギアが左右の連打で攻め込みますが、ロサドは体で押し返します。フィジカルの強さではロサドの方が上かもしれません。ムンギアがきれいなワンツーをヒットさせますが、ロサドのお返しの右のパンチがムンギアの顎をとらえます。ムンギアがやや強引に、左右のパンチをかなり力を込めて打ち込みます。ロサドはこれを体で押し返します。ムンギアの左右のフックを打ち込みますが、ロサドは前に出て反撃に転じます。ムンギアのパンチが何度も上下にヒットしていますが、ロサドの動きにあまりダメージは感じられません。
7R)
ムンギアがワンツーを放って前に出ますが、ロサドはクリンチで逃げます。さらにムンギアが連打を放つと、ロサドは必死にクリンチして、ムンギアを押し倒しました。試合再開後、ムンギアの強烈な右オーバーハンド。しかし、ロサドは前に出ます。ムンギアは下がりながら右ストレートを連打、そして、左フックを上下に打ち分けます。それでも前に出るロサドに、ムンギアは左フックを上下に叩き込みます。しかし、ムンギアのパンチは見た目ほど威力がないような気がしてきました。
8R)
ムンギアが左フックをボディにヒットさせますが、ロサドの動きにそれほど変化はありませんね。ここからムンギアの怒涛の攻撃が始まります。強烈な左ボディブロー、上下にコンビネーションを放ち、タフなロサドの反撃をものともせず、パンチを放ちます。ゴング間際のロサドの右は、ムンギアが上手く顎をのけぞらし、辛うじてパンチを殺します。
9R)
ムンギアは執拗にボディを攻めます。相変わらずムンギアの手数は多く、上下のパンチ、コンビネーションと多彩な攻撃で、ロサドを攻め立てますが、ロサドにそれほどダメージは見られません。多彩な攻撃も、どこかワンパターンで、ロサドはそれを読み切っているのでしょう。この35歳、なかなかタフでしたたかです。ムンギアの打ち終わりに結構、的確なパンチを返しています。
10R)
10ラウンドまで来るとは、思ってもいませんでしたね。この回も相変わらずの攻防です。ムンギアが手数で圧倒し、時折ロサドが的確なパンチを返します。ムンギアのパンチは手数は多くパワフルですが、どこか芯をとらえていない気がします。
11R)
ムンギアが攻め込みます。そしてお約束通りの左フックのボディブロー。このボディブローは何発打ったでしょうか。ロサドは全く聞いていないようです。井上尚弥ならとっくに、このボディブローだけで序盤に沈めていたでしょう。しかし、ムンギアはこのラウンドになっても手数は減りません。しかし、残念ながらロサドにそれほどダメージは感じられません。
12R)
まさかの最終ラウンドです。KOしか勝ち目のないロサドが前に出ますが、ムンギアは下がりながら、左右のパンチを放ちます。ロサドは懸命に前に出て攻撃しようとしますが、先に手を出すのはムンギアです。そして、左右のパンチ、コンビネーションと攻め立てます。これだけ打たれたら普通は倒れるか、ギブアップしてもよさそうですが、ロサドはそれでも反撃してきます。そして、ゴング。
いや~疲れました。見ている方が疲れる試合でしたね。
判定は当然、ムンギアの大差の勝利でした。3-0(118-110,119-109、117-111)。一見、楽勝に見えますが、ムンギアの課題が浮き彫りにされた一戦でしたね。
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