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(出典:WOWOW)
テオフィモ・ロペス(アメリカ)VSペドロ・カンパ(メキシコ)
NABF北米・WBOインターコンチネンタルS・ライト級王座決定戦(2022年8月14日)
両選手のプロフィール
テオフィモ・ロペス(アメリカ)WBO世界S・ライト級5位・WBC6位・WBA8位・IBF10位
17戦16勝12KO1敗、25歳 オーソドックス
身長 173cm リーチ 174cm
2019年に中谷正義とIBF世界ライト級タイトル挑戦者決定戦を行い判定勝ちし、その年の12月に、王者リチャード・コミ―に2RTKO勝ちでIBFタイトルを獲得しました。そして、2020年10月、ワシル・ロマチェンコと4団体王者統一戦を行い、見事判定勝利で4団体統一王者になりました。しかし、2021年11月、ジョージ・カンボソスに判定負けして、すべてのタイトルを失いました。今回の試合が、S・ライト級に階級を上げて、8カ月ぶりの再起戦となります。
ペドロ・カンパ(メキシコ)WBO世界S・ライト級11位
36戦34勝23KO1敗1分け、30歳 オーソドックス
身長 175cm リーチ 170cm
KO率64%は高いですね。戦績の数字から、キャリア豊富な実力者と思います。ロペスも油断はできませんね。
試合経過
1R
ロペスが速い左ジャブを突いて、前に出ます。なかなか動きにキレがありますね。階級を上げて、パンチに威力が増したようです。中盤からカンパが前に出て応戦します。終盤、ロペスの右から左フックがヒットしました。あたりは浅いですが、重そうですね。
2R
カンパが前に出ますが、下がりながらのロペスの速いジャブが的確にヒットしています。カンパの打ち終わりにロペスのショートの左フックがヒットし、ロープに詰まりながら、左右のフックがカンパの顔面をとらえます。速くて威力がありそうです。更に右フックを3発たたきつけます。それでも、前に出るのはカンパです。しかし、ロペスはカンパのパンチを見切っていますね。
3R
ロペスが下がりながら、カンパの打ち終わりにパンチを合わせていきます。スピードが違いますね。ロペスの左ジャブもストレートパンチのように速くて威力があります。終盤、ロペスの右のカウンターがヒット。スキルはロペスが一枚も二枚も上手ですね。
4R
ロペスが下がりながら、上下にパンチを放ちます。開始約1分のところで、ロペスの軽い右アッパーがヒットしました。前に出るカンパに対して、このラウンドはロペスも受け流している感じです。ラウンド終盤、ロペスが速いワンツーの連打を放ちました。
5R
このラウンドも前に出るのはカンパです。中盤まではロペスはあまり手を出しません。ラウンド終盤、カンパが強引に打って出ます。ロペスはこの回も序盤に比べると、手数が減りました。
6R
カンパが前に出ます。ロペスは下がりながら左ストレートのカウンターをヒットさせました。左ジャブを突いて、右ストレートをボディに放ちます。カンパのパンチにスピードがないので、ロペスに簡単にかわされてしまいます。ロペスは完全にカウンターを狙っていますね。2分過ぎにカンパが打って出ると、ロペスが見事な左アッパーをカウンターで返します。ラウンド終盤、ロペスの左フックカンターがヒット。
7R
開始30秒、ロペスの左ストレートカウンターがカンパの顎を見事にとらえ、カンパは尻もちをつきました。カウント8で立ってきましたが、かなりダメージがありそうです。ロペスが右の打ち下ろしを2発打ち込み、スイッチしながら、上下にパンチを放ちます。それでもカンパは前に出ます。しかし、中盤すぎから、ロペスが前に出て、カンパを追いつめます。2分過ぎにロペスがカンパをロープに詰め、連打を畳みかけると、レフリーが試合をストップしました。
ロペスの7RTKO勝ちです。かなり実力差がありましたね。4ラウンドあたりから、少し手を抜いていた感じがします。もっと早く倒せたはずですね。試運転としてはまずまずの出来でしたが、世界を狙うにはやや物足りなさを感じました。