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WBAスーパー・WBC・WBO・IBF世界S・ミドル級王座統一戦(2021年11月6日)
サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)VSケイレブ・プラント(アメリカ)
4団体統一王座決定戦といっても、プラントが持っているのはIBFタイトルだけです。実際には、カネロが4団体を統一する一戦と言えるでしょうね。万が一にもプラントが4団体を統一することはないでしょう。
前日計量は、両選手とも無事にクリアしたようですね。コロナ禍もなく試合が行われるので、まずはホッとしています。
プロフィール
サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)WBAスーパー・WBC・WBO世界S・ミドル級王者
59戦56勝(38KO)1敗2分け、31歳
身長 173cm リーチ 179cm オーソドックス(右構え)
2018年12月にロッキー・フィールドに挑戦し、3RTKO勝ちでS・ミドル級王座を獲得しています。そして、2020年12月、WBA世界S・ミドル級スーパー王者のカラム・スミスと、WBA王座統一とWBC世界S・ミドル級王座決定戦で対戦し、判定で3団体の王座を手に入れています。(WBAスーパーとスーパーミドル、スーパーばっかりでややこしいですね。スーパーミドル級は階級、WBAスーパーというのは、同じ階級の正規王者の上に位置します。WBAは以前この下に暫定王者まであったんですから、むちゃくちゃですね。)
ケイレブ・プラント(アメリカ)IBF世界・ミドル級王者
21戦全勝(12KO)、28歳
身長 185cm リーチ 188cm オーソドックス(右構え)
2019年1月にホセ・ウスカテギに挑戦し、判定でIBF世界S・ミドル級の王座を獲得しています。このタイトルは2度防衛に成功しています。
試合経過)
両選手とも1回で前日計量にパスし、コロナの感染もなく、無事に試合が行われます。どうやらアンダーカードが3試合行われるようですので、それが11時から始まるのでしたら、メインのカードは午後2時頃になるかもしれません。
(まずアンダーカードを簡単にご紹介)
放送開始と同時に、久しぶりにレイ・バルガス(メキシコ)が登場しました。元WBC世界S・バンタム級王者(現WBCフェザー級1位)でこれが2年4カ月ぶりになります。ちなみに34戦全勝22KO。中盤まで、快調に格下のバエスをコントロールしていましたが、後半ややブランクの疲れが見えてきた気がします。ここは無理をせず、長いリーチを生かして、無難に復帰戦を判定で飾りました。
この後、元WBC世界S・ミドル級王者のアンソニー・ディレルが登場し、その後がカネロVSプラントとなるようですね。ディレルは「わしボク」の予想(ちんたら判定勝ち)を覆し、4R開始早々、見事な左アッパーを決めKO勝ちしました。
(ここからメインカードです)
一応、カネロVSプラントの予想もしておきます。おそらく、大差の判定でカネロが勝つでしょう。これは間違いないと思います。
1R)
さすがに両選手がリング上で対峙すると、12cmの身長差を感じますね。
カネロがじわじわとプレスをかけて前に出ます。プラントは左ジャブを突きながら距離をとります。カネロは上体をゆすって前に出ます。カネロがかなり強いプレッシャーをかけ、プラントを追いつめ、大きな右を振りました。さらにカネロはプレスを強め、前に出ます。
2R)
カネロが前に出ます。プラントは左を伸ばして何とか距離を取ろうとします。低い体勢で距離を詰め、カネロが左右のフックを放ちます。お互いの左が上と下にヒット。カネロは追いつめて、右の打ち下ろし。プラントも下がりながら、右のカウンターを狙っています。プラントはなかなかディフェンスが堅く、カネロのパンチがヒットしません。プラントは予想以上に上体が柔らかいですね。
3R)
カネロのプレスに対して、プラントはうまく距離を取っています。カネロはなかなかプラントを捕まえきれません。プラントに少し余裕が出てきました。カネロは右のボディを狙っていますが、プラントは左のカウンターを狙っています。カネロのパンチは空を切る場面が多いですね。このままだと、カネロは苦しいですよ。
4R)
手数では結構プラントの方が多いですね。左ジャブを有効に使っています。カネロは前に出ますが、プラントはロープに詰まってもクリーンヒットを許しません。細かいパンチで応戦しています。カネロのプレスが少し弱くなってきました。カネロは近づくまでパンチが出ません。プラントは長い距離から、ワンツーを放ちます。
5R)
どっちつかずのラウンドが続いています。しかし、手数はプラントが上。カネロは相変わらず前に出るものの、如何せん手数が少ないし、クリーンヒットも少ないですね。プラントはメイウェザーのように左肩を上げてL字ガードで、カネロのパンチをガードしています。ペースはプラントかもしれません。
6R)
カネロは予想以上に攻めあぐねていますね。なんとなくこのままの展開が最後まで続きそうで、恐らく大きな変化はなく判定で終わりそうです。退屈な試合です。「わしボク」の予想は判定という以外は、外れそうです。
同じ展開が続きますが、カネロが少しギアを上げて、強引に攻めこみます。カネロの左右、特に左がヒットするようになってきました。プラントも下がりながらも、コンパクトな右を返します。
7R)
カネロが前にでますが、プラントは左ジャブで距離を取ります。1分過ぎ、カネロが強引に左右のパンチを放ち、特に左の打ち下ろしが有効でした。ラウンド終盤はプラントが逆にカネロをロープに詰めますが、カネロが上手く休んでいます。ゴング間際にカネロの左フックがクレイにヒットしました。
8R)
カネロがボディワークを使って、左フックで、プラントを攻めます。かなり距離が近くなってきたような気がします。お互いやや疲れてきましたね。ともに動きが緩慢になってきました。
9R)
カネロが前に出ます。しかし、プラントも相変わらずジャブを突いて、距離を取ります。またカネロがプレスを強め、左右のフック、アッパーを打ち込みます。それでもプラントもコンパクトな右を返します。前に出てパンチを打ち込むカネロの方が見映えはいいですね。最後はプラントの右ストレートでカネロの顎が上がりました。
10R)
プラントが前に出ます。しかし、カネロがまた前に出て強めの左右フックを打ち込みます。解説の西岡さんは、「プラントはボディが効いていますね」と。さらに、カネロが体を振りながら中に入って、左右の強いパンチを打ち込みます。お互いボディの打ち合い。カネロも疲れたか。プラントはどうやらボディが効いているようで、背中が丸まってます。
11R)
カネロが左右のボディを放ちながら前に出ます。そして、大きな左のフックでプラントが体勢を崩し、左右のアッパーでプラントがダウン!すぐに立ってきましたが、かなりダメージはありそうです。
カウント8で再開。カネロは一気に決めに行きます。そして連打を浴びたプラントが2度目のダウンを喫しました。そして、レフリーが試合をストップしました。
まさかの結末です。カネロが11RTKOで、4団体の王座を統一しました!「わしボク」の予想は何もかも外れましたね。申し訳ありません。カネロの底力を痛感しましたね。難敵プラントを最後は仕留めるんですから、大したもんです。