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(出典:WOWOW)
恵まれた体格を生かして圧倒
本日、開催予定だったWBA世界ライトフライ級タイトルマッチは、京口紘人がコロナ感染というまさかのアクシデントで、世界戦が中止になりました。残念ですね~。6日に試合を控えている中谷潤人も、十分注意をしてほしいものです。
さて、ここでは、先日ラスベガスで、井上尚弥の世界戦のアンダーカードに登場した、平岡アンディの試合の模様を、詳しくご報告したいと思います。
プロフィール
平岡アンディ(大橋)日本S・ライト級1位。
15戦全勝10KO、24歳。180cm。
S・ライト級としては非常に恵まれた多角をしています。しかもリーチが188cmもあるサウスポーですから、相手の選手にとっては、とても距離が長く感じるでしょうね。
リッキー・エドワーズ(アメリカ)
12勝3KO4敗、178cm
試合経過)
1R)
平岡が長い右ジャブを突いて、プレッシャーをかけます。強引な左ストレートは外されましたが、左ボディはヒット。平岡がフェイントをかけながら距離を詰めます。相手のパンチも良く見えているようです。左ジャブは速くて、すぐにガードポジションに戻しています。
2R)
平岡がガードを高くして、プレッシャーをかけながら前に出ます。右ジャブを丁寧に突いて距離を図っています。もみ合いになったところで、エドワーズの右のフックが平岡の顎をとらえました。
しかし、平岡はさらにプレッシャーをかけて距離を詰めます。右を軽く突きながら左を狙っています。接近した時に、もう少し平岡は注意が必要ですね。もみ合いの最中に、不用意なパンチをもらっています。
3R)
開始30秒、右を突いてエドワーズが前に出たと炉へ、カウンター気味に左アッパーがヒットし、最後の右を引っ掛けるようして、エドワーズからダウンを奪いました。すぐに立ってきたエドワーズに、それほどダメージはなさそうですね。
やや動きが速くなった平岡が、パンチを放って追いかけます。1分過ぎに、またエドワーズの腰が落ちかけました。強引に攻めこむ平岡に、かなり余裕が出てきた感じです。平岡のパンチが大振りになってきました。完全に左を狙っていますね。
4R)
平岡の動きが激しくなってきました。右ジャブを突きあげるようにして、左を狙います。開始約1分、ロープに詰めた平岡がエドワーズの右に合わせて、右フックをテンプルに叩き込み、連打を畳みかけると、エドワーズはたまらずダウン。
ここからは平岡が強引に連打を放ち、エドワーズを追いつめます。そして、コーナーに詰めて、かなり強いパンチを打ち込むと、エドワーズが崩れるようにして2度目のダウンを喫しました。
エドワーズが、カウント9で立ってきました。さあ、残り1分。平岡がロープに詰めて連打を放つと、レフリーが割って入りました。4R、レフリーストップに取るTKO勝ちで、ラスベガス2戦目も見事に勝利を飾りました。
レベルが高いS・ライト級
今日の相手のエドワーズは、KO率も低くそれほど危険な相手ではなかったですね。しかし、このS・ライト級レベルが高く、強豪ぞろいです。ジョシュ・テーラー(イギリス)、ホセ・カルロス・ラミレス(アメリカ)の両チャンピオンが君臨していますし、名前を上げたらきりがないくらい、世界ランクに強者が顔を揃えています。
恵まれた体格を生かして、ここまで無敗をキープしてきましたが、ちょっと攻めがワンパターンで、何となくボクシングが硬い感じがします。接近戦でも不用意にパンチをもらうなど課題も多いですね。でも、トップランク社と契約しているのですから、慎重なマッチメイクで力をつけていくと思います。期待しましょう。