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(出典:WOWOW)
エロール・スペンス・ジュニア(アメリカ)VSテレンス・クロフォード(アメリカ)
世界ウェルター級4団体統一王座決定戦(2023年7月30日)
何とパウンドフォーパウンド(PFP)の3位と4位(リング誌)が激突します。今の世界のボクシング界を見渡しても、これほど新鮮で魅力的なカードは見当たりません。夢のビッグマッチです。
両選手の華麗なプロフィール
エロール・スペンス・ジュニア(アメリカ)WBAスーパー・WBC・IBF世界ウエルター級王者
28戦全勝22KO、32歳 サウスポー
身長177cm リーチ 183cm
2017年5月、IBF世界ウェルター級王者のケル・ブルックスに挑戦し、11RKO勝ちで、タイトルを獲得。2019年にWBC王者のショーンポーターと対戦し、判定勝ちで2団体王座を獲得しました。そして、2022年4月、WBA王者のヨルデニス・ウガスと3打団体統一王者決定戦を行い、10RTKO勝ちでウェルター級の頂点に達しました。
テレンス・クロフォード(アメリカ)WBO世界ウェルター級王者
38戦全勝29KO、34歳 スイッチヒッター
身長 173cm リーチ 188cm
2014年、リッキー・ハーンズに判定勝ちして、WBO世界ライト級王座を獲得。2015年にS・ライト級王座を獲得し、2階級制覇を達成しました。5度の防衛後、ジュリアス・インドンゴに3RTKO勝ちして、4団体統一王者になりました。2018年にジェフ・ホーンに9RTKO勝ちして、3階級制覇を達成しました。2021年11月にショーンポーターを10RTKOに下し、5度目の防衛に成功しています。
展開予想
スイッチヒッターのクロフォードも、サウスポーのスペンスには、あまり効果的ではないでしょう。攻撃面の多彩さ、スピードで上回るクロフォードがペースを掴んで判定で勝つような気がします。頂上対決、夢のカードとは思いますが、試合展開は結構地味で、ひょっとしたら、凡戦になるかもしれませんね。
そして、この勝者に「わしボク」一押しのジャロン・エニス、そして、バージル・オルティスが挑戦に名乗りを上げると思います。今のウェルター級の4強です。ワクワクする階級ですね。
試合展開
2ラウンドにスペンスがダウン
3ラウンドはスペンスが反撃しますが、パンチの的確性、ジャブの長さはクロフォードが上ですね。4ラウンドはクロフォードのパンチがかなりスペンスの顔面をとらえました。
中盤はクロフォードのペース
5ラウンドはスペンスが積極的に攻めますが、クロフォードは冷静に対処しています。ややスペンスは焦って来ていますね。クロフォードのパンチが的確にヒットしています。6ラウンドはクロフォードが攻め立てます。スペンスのパンチがほぼガードの上です。鼻血を出してるスペンスは見た目にも、苦戦している感じがします。
7ラウンドにスペンスが2度目のダウン
クロフォードが狙っていた左がカウンタ気味にヒットし、スペンスが2度目のダウンを喫しました。結構ダメージがありそうですね。クロフォードはすぐに畳みかけず、スペンスの様子を見ています。そして、ラウンド終盤連打を浴びせ、右フックのダブルで3度目のダウンを奪いました。
ここはゴングに救われました。しかし、一方的な展開になってきましたね。
8ラウンドはクロフォード、意外に慎重ですね。強引にはいきません。まだ、スペンスのパンチを警戒しています。しかし、これほど両者のテクニックに差があるとは思いませんでした。そして、9ラウンド終盤、一気に連打を浴びせてスペンスが防戦一方になったところで、レフリーが試合をストップしました。
クロフォードが9ラウンドTKO勝ちで、4団体王座を統一しました。今日のスペンスは、いつもに比べると体に切れがなかったように見えました。リベンジマッチはあるのでしょうか。