ノニト・ドネアの右に磨きがかかった・・・VSアンソニー・セトゥル

目次

ノニト・ドネア(フィリピン)VSアンソニー・セトゥル(フランス)

 

WOWOWエキサイトマッチ観戦記・47

Sバンタム級10回戦(2015年7月18日)
(実際にはこの試合はSバンタム級リミットを1ポンドオーバーした123ポンド契約で行われました)

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■不評だった前回

ニコラス・ウォータースにKO負けしてからの再起第二戦。
「前回の試合は力みが見えて、決していい出来ではなかった」と西岡利晃さん、「なんであの程度の相手に必死で倒しにいくのかわからないですね」とジョー小泉さん。

確かに、ウィリアム・ブラド(ブラジル)戦ではもう力任せでねじ伏せたという感じでした。

でも、私はドネアのあの力任せの攻撃が好きですけどね。

バンタム級のときに対戦した(2010年12月)ウラジミール・シドレンコを力任せになぎ倒した試合は、私はドネアの最高試合だと思っています。あれが彼の真骨頂ですよ。

■左フック偏重からバランスのよい構え

おそらくこの試合のテーマだったのでしょう。

いつになくリラックスした構えに見えました。でも最初のパワーヒットは左ボディーアッパーでした。

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少し遅れてセトゥルが膝をつきました。そしてラウンド終了間際にもう一度左アッパーをボディーに叩き込みダウンを奪い、セトゥルが立ったところでゴング。

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迎えた2ラウンド。もうKOは時間の問題です。

 

西岡さんが「この構えでは強い右は打てないですね」と言った刹那、セトゥルの力のない遅い左に合わせてドネアの右カウンターがさく裂しました。

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ドネアらしくないバランスのいい、きれいな倒し方でしたね。
おそらく、相手の左パンチで構えが修正され、きれいなカウンターとなったのでしょう。
相手のレベル(23戦20勝8KO3敗)が低いとはいえ、そこそこの戦績を残しています。
まあ最後の左は「カウンターを打ってくれ」と言わんばかりの無防備なパンチでしたけどね。

■さあ本番です

次は観戦記46で紹介しましたスコット・クイッグ(イギリス)という話です。
これは今のドネアには強敵ですよ。ドネアは170㎝、クイッグは177㎝もあります。
この対格差はかなりのハンデになりそうな気がします。

力任せに倒しに行ったらウォータース戦の二の舞になってしまいます。冷静に右でも倒せるバランスが必要になってくるでしょう。それと左ボディーは大きな武器になるでしょうね。

 

クイッグもマルチネスをアッパーで倒しています。クイッグは右が強いので、大きなフックも要注意です。ウォータースほどではないでしょうけど。

フィジカル面での劣勢をどう対応するかもポイントです。Sバンタム級というのがドネアにどれだけアドバンテージをもたらすのか。

あ~楽しみや!

2 Comments

ドナイリー

今年4月に本人と話が出来たのですが、
ドネアではなく、ノニト・ドナイリーと
読むそうで、本人もドナイリーと発音してくれと言っておりました、

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stonemeintothegroove

ありがとうございます。参考にさせていただきます。一応、WOWOWやボクシングマガジンに習った表記とさせていただいております。

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